スウェット財団、「Sweat Wallet」現行サービスを12/30に終了へ。SWEATの新規発行も停止

SWEATはチェーン上に存続、Sweatcoinは運営継続

暗号資産(仮想通貨)「SWEAT」の発行元スウェット財団(The Sweat Foundation)が、「スウェットウォレット(Sweat Wallet)」の現行サービスを12月30日に終了すると10月1日に発表した。運動に応じたSWEATの新規発行や関連サービスも終了する。

スウェットウォレットは、健康・ウェルネスアプリ「スウェットコイン(Sweatcoin)」から派生したサービスだ。2016年に提供が始まったスウェットコインでは、歩数に応じてアプリ内通貨「sweatcoins」を獲得し、商品やサービスとの交換などに利用できる。

その後、スウェットエコノミー(Sweat Economy)の開発チームが2022年9月、暗号資産「SWEAT」とスウェットウォレットをローンチした。ローンチ時には、参加に同意したスウェットコイン利用者へ、保有するアプリ内通貨と1対1の割合でSWEATが割り当てられた。

スウェットウォレットは、レイヤー1ブロックチェーン「ニアプロトコル(NEAR)」を基盤とする自己管理型ウォレットだ。歩数の計測・検証にはスウェットコインを使い、獲得したSWEATの受け取りや管理にはスウェットウォレットを利用する。

終了対象には、アプリの提供やSWEATの新規発行に加え、SWEATを預けて利回りを得る「グロウ・ジャーズ(Grow Jars)」、報酬・抽選機能、DAOによるガバナンス、SWEATによる取引手数料の支払いなどが含まれる。

SWEATトークン自体は、ニアプロトコルおよびブリッジ先のEVM互換チェーン上に存続するとのこと。対応するウォレットで引き続き保有・送付できるという。

終了の理由として財団は、暗号資産市場の長期低迷、SWEATの取引所上場の喪失、今年4月のセキュリティインシデントへの対応費用、新規利用者の増加鈍化を挙げた。継続的な黒字化を目指してきたが、実現に至らなかったという。

12月30日までは、アプリやスマートコントラクトは通常通り稼働する。スウェットコインから運動記録の検証データが提供される限り、利用者は期日までSWEATの獲得を続けられるという。

財団は利用者に対し、秘密鍵とNEARアカウントIDの保存、未受領のSWEATの受け取り、Grow Jarsからの引き出しなどを案内している。また、アプリ内で保有するイーサリアム(Ethereum)、ベース(Base)、BNBスマートチェーン(BSC)、アービトラム(Arbitrum)上の資産については、別のウォレットへの移動やニアプロトコルへのブリッジを案内した。これらの対応を12月18日までに終えることが推奨されている。

Grow Jarsの最低預入期間の制限は、遅くとも10月15日までに撤廃される。これにより、利用者は元本とその時点までに得た利回り分をいつでも引き出せるようになる。12月30日以降、財団がGrow Jarsのコントラクトを閉鎖する際に、残る元本と利回りが所有者のNEARアカウントへ送付される予定だ。利回りは12月30日時点で計算される。

財団は12月第1週に、12月30日以降の対応を公表する予定だ。アプリやトークンを新たな形で継続できるか検討しているというが、現時点で継続は約束されていない。

なお、スウェットコインは、別会社のスウェットコ(Sweatco Ltd)が運営している。同アプリは通常通り運営を継続するとのことだ。

暗号資産データサイト「コインゲッコー(CoinGecko)」によると、SWEATは2022年9月14日に過去最高値となる約0.09148ドル(約14.44円)を記録した。

本稿執筆時点(10月2日14:43、日本時間)のSWEATの価格は、1SWEATあたり約0.0007463ドル(約0.12円)となっている。ドル建てでは、過去最高値と比べて約99.2%低い水準だ。

なお前述したインシデントは、4月29日、ニアプロトコル上のSWEATのスマートコントラクトの脆弱性を悪用した攻撃により発生した。暗号資産の管理基盤を提供する「ファイアブロックス(Fireblocks)」は、被害規模を約350万ドル(約5億5,300万円)と集計している。

ファイアブロックスの分析によると、トークンの返金処理を呼び出す権限の確認に不備があり、攻撃者が利用者の残高を不正に移動できる状態だった。その後、スウェットエコノミーの開発チームは、利用者の残高をすべて復元し、通常運用に戻ったと発表した。

参考:プレスリリース
画像:PIXTA

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大津賀新也

「あたらしい経済」編集部
副編集長
ブロックチェーンに興味を持ったことから、業界未経験ながらも全くの異業種から幻冬舎へ2019年より転職。あたらしい経済編集部では記事執筆の他、音声収録・写真撮影も担当。

「あたらしい経済」編集部
副編集長
ブロックチェーンに興味を持ったことから、業界未経験ながらも全くの異業種から幻冬舎へ2019年より転職。あたらしい経済編集部では記事執筆の他、音声収録・写真撮影も担当。

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