政府のビットコイン関連活動への関与縮小へ
国際通貨基金(IMF)が、エルサルバドルへの約1億3,800万ドル(約218億円)の融資を承認したと10月1日に発表した。
今回の承認は、IMF理事会による同国向け拡大信用供与措置(Extended Fund Facility:EFF)の第2・第3次審査の完了に伴うものだ。これにより、エルサルバドルは同資金を直ちに受け取れるようになった。
IMFによると、エルサルバドルは暗号資産(仮想通貨)「ビットコイン(BTC)」の積み増しに関する基準を含む、一部の達成基準を満たしていなかった。ただしIMFは、同国が実施した是正措置と、融資プログラム上の約束を履行する意思を改めて示したことを踏まえ、未達に対する免除措置を認めた。免除は、達成基準が未達でも融資プログラムの審査を完了し、資金を供与するための措置だ。
IMFの発表によると、エルサルバドルは今後、政府のビットコイン関連活動への関与を縮小する方針だ。ビットコイン保有量について、IMFは文書で確認された寄付以外の積み増しは想定していないと説明している。ただし、今回の声明では、政府がビットコイン購入を停止したかどうかは明示されていない。
電子ウォレット「チーボ(Chivo)」については、過半数の持分と運営管理権がすでに民間事業者に移管されている。IMFは、移管後も残る公的部門の関与を完全に解消するよう求めている。9月3日の発表時点では、政府が少数持分と顧客資産の保管責任を保持していた。
同国はあわせて、暗号資産の規制・監督を強化し、公的部門の暗号資産保有状況の透明性を高める方針だ。
IMFは9月3日、実務者レベルでの合意を公表した際、第1次審査(2025年6月完了)以降のビットコインの積み増しが民間からの寄付によるもので、公的資金は使われていないことを確認する文書が提出されたと説明していた。
なお、エルサルバドル向けのEFFは、2025年2月26日に承認された40か月間の融資プログラムだ。総額約14億ドル(約2,214億円)の融資枠が設定されている。
IMFとエルサルバドル当局は、融資承認に先立つ2024年12月18日に、同プログラムについて実務者レベルで合意していた。合意には、民間でのビットコイン受け入れの任意化や、公的部門によるビットコイン取引・購入の制限、チーボへの政府関与の段階的な解消が盛り込まれた。
その後、2025年4月にはエルサルバドル政府側がビットコインの蓄積を続ける意向を示したと、米メディア「ブルームバーグ(Bloomberg)」が報じた。一方、同年7月のIMF報告書では、戦略的ビットコイン準備基金の保有量増加は、政府所有の複数ウォレット間で資産を統合したことによるものと説明された。
またIMFは、2025年12月22日の声明で、チーボの売却交渉が大きく進展していると説明。ビットコイン関連の協議では、透明性の向上、公的資源の保護、リスク軽減を重視するとしていた。
参考:IMF
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