Kaia、韓国最大の地銀BNK釜山銀行とのデジタル地域通貨実証を完了

Kaiaが韓国BNK釜山銀行のPoCに参加

韓国の地方銀行BNK釜山銀行(BNK Busan Bank)が推進したブロックチェーン基盤の決済・精算インフラに関する概念実証(PoC)が完了した。レイヤー1ブロックチェーン「カイア(Kaia)」の公式Xより7月7日に発表された。

今回の実証は、ステーブルコイン基盤のデジタル通貨インフラ技術アライアンス「K-STAR」の取り組みとして実施されたもの。カイアチームは同アライアンスのメンバー企業として同プロジェクトに参加した。

同実証では、ブロックチェーン基盤のデジタル地域通貨について、発行から流通、決済、精算までの一連のプロセスを実装。実際の金融環境における運用可能性を検証したという。

また、地域通貨の利用が活発な釜山地域を想定し、利用先や有効期限などの政策条件を通貨自体に組み込んだ「政策型デジタル地域通貨」モデルについても検証が行われたとのこと。

このプロジェクトには、BNK釜山銀行のほか、アンラボ・ブロックチェーン・カンパニー(AhnLab Blockchain Company)、オープンアセット(Open Asset)、Kaia、ラムダ256(Lambda256)が参加したという。

BNK釜山銀行は、韓国ウォン建てステーブルコインを活用した政策型デジタル地域通貨モデルを設計し、チャージ、決済、精算機能の検証を担当。カイアはメインネット環境を提供したとのこと。

またアンラボ・ブロックチェーン・カンパニーは、プロジェクト設計やユーザーウォレット、取引・精算構造の実装を担当。オープンアセットはステーブルコインの発行と資産整合性の管理を担い、ラムダ256はノードインフラの運用および取引フローのモニタリングを支援したという。

今回のPoCでは、単なるトークン送金にとどまらず、利用先の制限、有効期限の自動失効、利用先ごとに異なる精算など、政策条件を通貨自体に組み込む「プログラマブルマネー」の実現可能性も検証された。

これにより、政策資金、デジタルバウチャー、中央銀行デジタル通貨(CBDC)、韓国ウォン建てステーブルコインを活用したサービスへの展開可能性も確認されたとのことだ。

さらにBNK釜山銀行の決済運用データを反映した性能検証では、通常時、混雑時、最大負荷時、複合負荷時の4つのシナリオに加え、24時間連続テストを実施。その結果、すべての区間でトランザクション成功率100%、1秒以内の処理性能を記録したという。

また、低コストな取引、ガス代スポンサー方式によるユーザー体験、リアルタイムモニタリング機能についても有効性が確認されたとのことだ。

発表によると、日本でも自治体ポイントやデジタルバウチャー、地域通貨、ステーブルコインを活用した決済インフラを巡る議論が広がる中、今回の実証が、政策目的に応じた利用条件を通貨自体に組み込み、決済から精算までを自動化できることを示す事例になると説明されている。

また日韓間では姉妹都市交流が活発に行われていることから、将来的には地域通貨を活用したクロスボーダー決済など、新たなユースケースへの展開も期待されるという。

カイアは今回のPoCを基盤に、韓国をはじめアジア各国の金融機関や自治体、決済事業者との連携を拡大し、日常生活で利用できるデジタル通貨インフラの構築を進めていく予定とのことだ。

なおカイアは、クレイトン(Klaytn)とフィンシア(Finschia)の統合により誕生したEVM互換のレイヤー1ブロックチェーン。カカオ(Kakao)およびLINEの両エコシステムを基盤としており、送金、決済、外国為替、利回り運用、トークン化資産などの金融機能を提供することを目的としている。

画像:PIXTA

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この記事の著者・インタビューイ

大津賀新也

「あたらしい経済」編集部
副編集長
ブロックチェーンに興味を持ったことから、業界未経験ながらも全くの異業種から幻冬舎へ2019年より転職。あたらしい経済編集部では記事執筆の他、音声収録・写真撮影も担当。

「あたらしい経済」編集部
副編集長
ブロックチェーンに興味を持ったことから、業界未経験ながらも全くの異業種から幻冬舎へ2019年より転職。あたらしい経済編集部では記事執筆の他、音声収録・写真撮影も担当。

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