ゴールドマンサックス、ビットコインETFを米SECに申請

ゴールドマンサックス初のビットコインETFが申請

ゴールドマンサックス(Goldman Sachs)の資産運用部門が、今後数カ月以内に同社初の暗号資産ETF(上場投資信託)を立ち上げる計画であることが、米証券取引委員会(SEC)への4月14日付の届け出で明らかになった。

同行は、ビットコイン(Bitcoin)の価格へのエクスポージャーを提供するとともに、ビットコインのオプション取引を通じた収益の創出も目指すETFを公表した。これは、競合のモルガン・スタンレー(Morgan Stanley)が独自の現物ビットコインファンド「モルガン・スタンレー・ビットコイン・トラストETF(Morgan Stanley Bitcoin Trust ETF)」を立ち上げてからわずか数日後の動きとなる。

各行は、暗号資産(仮想通貨)投資にとって厳しい環境のなかでこうした商品を投入している。暗号資産はここ数カ月、リスク選好の弱まりを背景に下落しており、その一因として、貴金属市場の変動、テック株の広範な売り、そして米国・イスラエルとイランの戦争が挙げられている。

モーニングスター(Morningstar)のETFアナリストであるブライアン・アーマー(Bryan Armour)氏は、ゴールドマンの商品について「商品にオプション収益が加わるのは魅力になり得るが、変動性の大きさに加え、なお下値リスクにさらされる点を踏まえると、販売は簡単ではないかもしれない」と述べた。

今回の届け出では、新ETFの手数料案は開示されていない。商品は6月末に立ち上がる可能性がある。

世界最大の暗号資産であるビットコインの価格は、今年に入ってから約15%下落し、7万4,591ドル(約1,186万円)となっている。また、10月に付けた過去最高値の12万6,223ドル(約2,007万円)からは40%低い水準で取引されている。

暗号資産ETFの運用資産残高は引き続き増加しているものの、その伸びはより緩やかで、変動も大きい。ETF.comのデータによれば、グレイスケール・ビットコイン・カバード・コールETF(Grayscale Bitcoin Covered Call ETF)と、グローバルX・ビットコイン・カバード・コールETF(Global X Bitcoin Covered Call ETF)は、直近3カ月でいずれも純流出を記録した。

ゴールドマン・サックス・アセット・マネジメント(Goldman Sachs Asset Management)の広報担当者は、今回の届け出についてコメントを控えた。

この新ETFは、ゴールドマンが今月上旬にETFプロバイダーのイノベーター・キャピタル・マネジメント(Innovator Capital Management)の20億ドル(約3,180億円)での買収を完了して以降、初めて届け出たETFとなる。

イノベーターは、オプションを活用して収益を生み出したり、一定の投資結果を設計したりするETFの開発で先駆的な存在であり、2018年には米国初のバッファーETFを立ち上げている。

※この記事は「あたらしい経済」がロイターからライセンスを受けて編集加筆したものです。
Goldman Sachs files for its first bitcoin ETF product
(Reporting by Suzanne McGee in Providence, Rhode Island; Editing by Michelle Price and Lisa Shumaker)
翻訳:大津賀新也(あたらしい経済)
画像:Reuters

関連ニュース

関連するキーワード

この記事の著者・インタビューイ

大津賀新也

「あたらしい経済」編集部
副編集長
ブロックチェーンに興味を持ったことから、業界未経験ながらも全くの異業種から幻冬舎へ2019年より転職。あたらしい経済編集部では記事執筆の他、音声収録・写真撮影も担当。

「あたらしい経済」編集部
副編集長
ブロックチェーンに興味を持ったことから、業界未経験ながらも全くの異業種から幻冬舎へ2019年より転職。あたらしい経済編集部では記事執筆の他、音声収録・写真撮影も担当。

合わせて読みたい記事

【5/29話題】Suiのネットワークが一時停止、OasysのL2「HOME Verse」終了へ、米国初のBNB現物ETFが上場など(音声ニュース)

ブロックチェーン・仮想通貨(暗号資産)・フィンテックについてのニュース解説を「あたらしい経済」編集部が、平日毎日ポッドキャストでお届けします。Apple Podcast、Spotify、Voicyなどで配信中。ぜひとも各サービスでチャンネルをフォロー(購読登録)して、日々の情報収集にお役立てください。

Sponsored

越境決済のニウム、サークルの決済ネットワーク「CPN」参加金融機関にペイアウト網を提供へ

サークル・テクノロジー・サービシズ(Circle Technology Services)と越境決済インフラ企業ニウム(Nium)が、米ドル連動型ステーブルコイン「USDC」を用いた決済と、最終受取人に資金を届ける国際的なペイアウト網を接続するため提携したと5月27日に発表した。サークル・テクノロジー・サービシズは、USDC発行元の米サークル(Circle)関連会社であり、ステーブルコイン決済ネットワーク「サークル・ペイメンツ・ネットワーク(Circle Payments Network:CPN)」の運営元だ