BTC依存を縮小し投資先を再配分
ネイルサロン「ファストネイル（FASTNAIL）」を運営し、ビットコイン（BTC）の財務戦略を進める東証グロース上場企業コンヴァノが、事業戦略と財務戦略の再構築、および2026年3月期通期業績予想の修正を11月21日に発表した。
コンヴァノは、中長期の企業価値向上に向け、これまで推進してきたビットコインを活用した財務戦略から、事業ポートフォリオを本業中心の構成に再編する方針を示した。同社は、これまで最大21,000 BTCの取得を計画していたが、この計画を取り下げるという。同社は今後、本業で安定的に利益を生む企業構造へ移行する方針だ。
発表によると、成長領域としてAI・データコンサルティング、ヘルスケア、M&Aの3分野に投資を優先する。AI・データコンサルティングを手がけるデータストラテジー（DataStrategy）では、2025年11月の売上収益が11億円、12月は15億円以上となる見込みだとしている。
M&A領域では、ヘルスケア事業を中心とした買収検討を進め、既存事業とのシナジー強化を図るとしている。
財務戦略では、市場ボラティリティを踏まえてBTC依存を縮小する。希薄化を伴う資金調達は停止し、第5回普通社債の条件を変更するなど財務健全性の向上を図った。
BTC保有については、2025年10月18日〜11月21日の期間に97.67750000 BTCを追加取得し、累計保有数量は762.67758328 BTCとなった。累計取得原価は約131億円としている。
今回の追加取得に伴い、70,047,397円のオプション料を受領しており、この収益はIFRSに基づき売上収益として認識される予定だ。
2026年3月期通期業績予想は、売上収益が14,950百万円（前回予想12,370百万円）、営業利益が5,990百万円（同6,535百万円）、当期純利益が3,918百万円（同4,275百万円）に修正された。
【本日の開示による3つの変更点】
— 東 大陽 | コンヴァノ取締役 (@MotokiyoAzuma) November 21, 2025
①21,000BTCの取得目標の取り下げ
②新規ワラントの発行を行わない
③社債の振込期限と使途の変更
最重要KPIがEPSとBPSである点は変わりありません。
方針変更の根幹部分について動画でわかりやすく解説しています↓ https://t.co/SUnyqtDhup pic.twitter.com/MeFPwCDn45
参考：プレスリリース
画像：PIXTA