カントンコインのDAT設立に向け調達協議
金融業界向け分散型ネットワーク「カントンネットワーク(Canton Network)」のネイティブトークン「カントンコイン(CC)」を保有・運用するDAT(デジタル資産トレジャリー)の設立に向け、約5億ドル(約769億円)の資金調達が協議されている。「ブルームバーグ(Bloomberg)」が事情に詳しい関係者の話として10月30日に報じた。
協議を行なっているのは、DRWホールディングス(DRW Holdings)と、リバティ・シティ・ベンチャーズ(Liberty City Ventures)だ。約5億ドルのうち1億ドルから2億ドルは外部投資家からの拠出で、残額については両社が保有するCCを拠出する案が検討されているという。取引は最終合意前の段階で、条件は変更の可能性がある。
DATの設立の目的は、投資家に株式という既存の枠組みでCCへのエクスポージャーを提供することだという。また、同DATはスーパーバリデータとしてカントンネットワークの運用やアプリケーション構築にも関与する計画とのこと。
カントンネットワークは、2023年5月に立ち上げられた金融機関のプライバシー要件に最適化されたレイヤー1ブロックチェーン。カントンネットワーク全体の相互運用レイヤー「グローバルシンクロナイザー(Global Synchronizer)」は、2024年6月にメインネット稼働を開始した。
同チェーン上のアプリケーション開発者は各アプリケーションごとに、「パブリックな要素を持った許可制のチェーン」を構築できる。これらは、スマートコントラクトを用いたプライバシー設定が可能なため、取引の詳細は関係者のみに限定して公開され、それ以外には完全に非公開になるとのことだ。
参考:ブルームバーグ
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