バックパックEUが始動、規制準拠の無期限先物を提供開始

バックパックEUが欧州で無期限先物取引を開始

海外暗号資産(仮想通貨)取引所のバックパック・エクスチェンジ(Backpack Exchange)が、欧州連合(EU)でのパーペチュアル(無期限)先物取引サービス提供開始を9月8日に発表した。

同サービスは、バックパックの欧州子会社トレック・ラボズ・ヨーロッパ(Trek Labs Europe)運営のバックパックEUが提供する。同社の前身となるFTX EUが取得していた、EUの金融・資本市場に係る包括的な規制「MiFID II」ライセンスのもと提供される。

これによりEUユーザーは、新たに開設されたeu.backpack.exchangeからアカウント登録を行うことで、規制準拠の環境のもと無期限先物が取引できる。バックパックEUでは現在、最大10倍のレバレッジで40以上の取引ペアを提供しているとのこと。

バックパックは今年1月、FTX EUの買収完了を発表。同年5月以降は、FTX EU顧客への資金返還を行ってきた。

バックパックCEOのアルマーニ・フェランテ(Armani Ferrante)氏は「元FTX EU顧客への返金を完了した後、欧州で初の完全規制型暗号資産デリバティブ取引プラットフォーム提供を開始する。まずは無期限先物からだ」とコメントした。

また同氏は「私たちがEU市場に参入する今、世界各国の規制当局はより明確なコンプライアンス枠組みを提供し、機関投資家は暗号資産を受け入れつつある。しかしトレーダーにはこの機運に応える規制対象取引所が不足していた。今日、その状況は変わる。EUユーザーをプラットフォームに迎え、今後数年にわたりサービスを提供できることを楽しみにしている」と話した。

なおバックパックのエコシステムでは、暗号資産取引所であるバックパックエクスチェンジの他、セルフカストディ型ウォレット「Backpack Wallet」およびソラナ(Solana)エコシステムにおける主要NFTコミュニティ「マッドラッズ(Mad Lads)」など、複数のプロダクトとサービスを提供している。

なおバックパックは取引所の日本市場進出も計画中だ。

バックパックは昨年12月、日本暗号資産等取引業協会(JVCEA)の第二種会員として入会。第二種会員は、「暗号資産交換業者又は暗号資産関連デリバティブ取引業者となるための登録申請中又は登録申請を予定する事業者」また「資金移動業及び電子決済手段等取引業を行おうとする者」となっている。

参考:バックパック
画像:iStocks/Максим-Ивасюк・Thinkhubstudio

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