トークン化した株やETFが取引できる「オンドグローバルマーケット」公開
RWA(現実資産)のトークン化プラットフォーム提供オンドファイナンス(Ondo Finance)が、100以上のトークン化米国株式・ETF(上場投資信託)を売買できるプラットフォーム「オンドグローバルマーケット」を、イーサリアム(Ethereum)上でローンチしたと9月3日に発表した。
オンドグローバルマーケットでは、米国登録ブローカーディーラーが保管する米国株式やETFを裏付けに、同プラットフォームが市場時間中にトークン化するとのこと。投資家はトークン化された米国株式やETFを、オンドグローバルマーケットを通じて24時間365日売買できる。さらに投資家は、これらトークンをDeFi(分散型金融)プロトコル上で貸付や借入などに活用できるとのこと。
現在オンドグローバルマーケットは米国外の投資家向けに提供されている。なお年末までに取り扱い銘柄は1,000以上へ拡大される予定だ。
なおオンドグローバルマーケットは、株式や暗号資産(仮想通貨)の取引APIを提供するアルパカ(Alpaca)との戦略的統合により稼働しているとのこと。アルパカのAPIを活用することで同プラットフォームでは、米国外の投資家がトークン化米国株式・ETFに、従来市場に近い流動性と利便性をもってアクセスできるという。
またオンドファイナンスは、オンドグローバルマーケットにおいて従来市場の流動性を継承しつつスリッページを抑え、裁定取引によって価格乖離を最小化できる仕組みを導入しているとのこと。さらに同社は、トークン化米国株式・ETFにDeFiでの利用制限を設けておらず、オンチェーンでの流通性を重視しているという。スリッページとは、注文時の価格と実際に約定した価格との間に生じる差のことを指す。
今後オンドグローバルマーケットでは、トークン化株式を担保とした借入、ステーキングや担保利用、オンチェーン資産運用、クロスチェーンでのトークン発行、トークン化証券を担保としたステーブルコインの発行・配布、新規ネットワークのセキュリティ確保などといった機能拡充が計画されているとのこと。
またオンドグローバルマーケットは今後、BNBチェーン(BNB Chain)、ソラナ(Solana)、オンドチェーン(Ondo Chain)などにも展開される予定だという。
さらに、ビットゲットウォレット(Bitget Wallet)、トラストウォレット(Trust Wallet)、オーケーエックスウォレット(OKX Wallet)、ゲート(Gate)、チェーンリンク(Chainlink)、エムイーエックスシー(MEXC)、ビットゲットグローバル(Bitget Global)、ワンインチ(1inch)、レイヤーゼロ(LayerZero)、ビットゴー(BitGo)、ファイアブロックス(Fireblocks)、レジャー(Ledger)などの主要暗号資産ウォレットや取引所、保管機関(カストディアン)とオンドグローバルマーケットの連携も発表されている。
参考:オンドファイナンス・アルパカ
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