TRONが米ナスダック市場に進出
ナスダック上場企業「SRMエンターテイメント(SRM Entertainment, Inc.)」(NASDAQティッカー:SRM)が、トロン(TRON)トークン「TRX」のトレジャリー戦略を開始する。「SRMエンターテイメント」が6月16日発表した。
「SRMエンターテイメント」は、同社がTRXのトレジャリー戦略へ向け、プライベート投資家との間で1億ドルの株式購入契約(SPA)を締結したという。
また、この戦略的投資の一環として、トロンの創設者であるジャスティン・サン(Justin Sun)氏が「SRMエンターテイメント」のアドバイザーに任命された。
SPAの条項としては、シリーズB転換優先株式100,000株(転換価格1株あたり0.50ドルで最大2億株に転換可能)に加え、220,000,000株分のワラント(転換価格同0.50ドル)も発行される。さらに社名を「Tron Inc.」に変更する予定だ 。
また、本契約における独占引受代理店は、ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領の息子エリック・トランプ(Eric Trump)氏らが理事を務めるNYの 「ドミナリ・セキュリティーズ(Dominari Securities LLC)」が務めるとのことだ。
なお今回私募で発行し販売する証券は、1933年証券法(改正を含む)(「証券法」)または州の証券法に基づく登録を受けていないため、証券取引委員会(SEC)への登録または当該登録要件の適用除外がない限り、米国において販売または販売の勧誘を行うことはできないとのこと。これらの証券は、適格投資家に対してのみ販売されたとのことだ。
ジャスティン・サン氏は、「3億1,000万件を超える国際ユーザーアカウントと、今年度累計の平均日次取引額が200億ドルを超えるTRONは、世界中の一般ユーザー向けにオンチェーン決済のプラットフォームとして選択されるプロトコルとなることを目指している」とコメントしている。
この動きは、米国で多くの暗号資産企業が上場を果たす中で起こったものだ。
ステーブルコイン発行企業の米サークルインターネットグループ(Circle Internet Group)は、6月5日にニューヨーク証券取引所(NYSE)にティッカーシンボル「CRCL」で上場。公開価格は31ドルで、現在は約3倍以上の値を付けている。
なおフィナンシャルタイムズは、エリック・トランプ氏が、「Tron Inc.」という新会社に参画すると報じたが、エリック氏はXへの投稿で、「トロンのファンだしジャスティン・サンも大好きだけど、この噂の内容は不正解だ」と参画を否定している。
.@tier10k I’m the biggest fan of Tron and love @justinsuntron – he is a great friend and an icon in the crypto space. That said the below is inaccurate – I don’t have public involvement. https://t.co/CDt0uudY1s
— Eric Trump (@EricTrump) June 16, 2025
参考:発表
画像:iStock/LeoTroyanski