イタリア通信社ANSAがフェイクニュース撲滅のためブロックチェーンプラットフォーム開発

イタリア通信社ANSAがフェイクニュース撲滅のためブロックチェーンプラットフォーム開発

イタリアの通信社ANSAは、Ernst & Young Advisory(EY)と提携してニュースを追跡するためのブロックチェーンプラットフォームを開発したことを発表した。

ANSAは、イタリアの新聞社24社を会員および株主とするニュースワイヤーサービス。同社はイタリアをはじめ世界各地に多数のオフィスを持ち、世界でもトップ10に入る通信社となっている。

開発されたブロックチェーンプラットフォームの名前は「ANSAcheck(アンサチェック)」。これによって読者はANSAプラットフォームで配信された出版物やソーシャルメディアで拡散された記事の出典元を確認することができるようになる。

ANSAcheckは、Ethereumのパブリックブロックチェーン上で動作するEY OpsChainトレーサビリティソリューションをベースにしている。ANSAcheckの仕組みとしてはニュース記事がプラットフォーム内でアップロードされると、テキストのハッシュまたはデジタル指紋がANSAcheckよって記録されることになっている。そして記事がウェブサイトやその他のプラットフォームで公開されると、テキストは再ハッシュ化され、既存のハッシュと比較される。ハッシュ化されたデータが一致した場合、公開された記事にはANSAcheckのデジタルステッカーが貼られる。

 ANSAのCEOであるStefanno de Alessanndri(ステファノ・デ・アレッサンドリ)氏は「ここ数日、フェイクニュースに客観性を持たせるために当社のブランドを利用した詐欺行為が頻繁に行われているのを目の当たりにしました。ANSAcheckを開発したことによって、今日からニュースの発信元を追跡すると同時に、ジャーナリストのプロフェッショナリズムをサポートすることができるようになりました。これはフェイクニュースとの戦いにおける重要な一歩です」とコメントしている。

編集部のコメント

ANSAcheckよって、読者は1日に1,000件以上のニュースアイテムの一次ソースを幅広く把握できるようになるとのことです。そして新型コロナウイルスの影響で、イタリアではニュースとその出所への注目度は最高レベルとのことです。

読者がニュースの出所を確認できるソリューションを提供することは、これまで以上に重要な課題です。 先日「あたらしい経済Now」企画で、インフォバーン CVO小林弘人氏へ取材をしました。
記事 :
「After GAFA」と「After COVID-19」、新型コロナウイルスという脅威は分散化を加速させるか? (インフォバーンCVO 小林弘人氏)

その取材の中でも、メディアが正しい情報を伝え流通させることに価値があり、その策としてブロックチェーンは有用だという話が出ていました。

イタリア通信会社ANSAはその必要性に真っ先に駆られて、すぐに開発しローンチさせたことは本当に素晴らしいことだと、あたらしい経済編集部は考えます。

コメント:竹田匡宏(あたらしい経済編集部)

イメージ:stockdevil,Tuadesk,null

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「あたらしい経済」 はブロックチェーン、暗号通貨などweb3特化した、幻冬舎が運営する2018年創刊のメディアです。出版社だからこその取材力と編集クオリティで、ニュースやインタビュー・コラムなどのテキスト記事に加え、ポッドキャストやYouTube、イベント、書籍出版など様々な情報発信をしています。また企業向けにWeb3に関するコンサルティングや、社内研修、コンテンツ制作サポートなども提供。さらに企業向けコミュニティ「Web3 Business Hub」の運営(Kudasaiと共同運営)しています。

これから「あたらしい経済」時代を迎える すべての個人 に、新時代をサバイバルするための武器を提供する、全くあたらしいWEBメディア・プロジェクトです。

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