米シーボーBZX取引所、Canaryのステーキング対応「トロン(TRX)現物ETF」をSECへ申請

Canary Staked TRX ETFの上場提案書提出

米証券取引所シーボーBZX取引所(Cboe BZX exchange)が、暗号資産(仮想通貨)投資企業カナリー(Canary)が運用する「カナリー・ステークド・TRX・ETF(Canary Staked TRX ETF)」の上場および取引開始に向け、5月12日付で米証券取引委員会(SEC)に提案書を提出した。同ETFは、暗号資産トロン(TRX)の現物価格に基づく投資信託となる。

この提案が承認されれば、同ファンド(投資信託)は現物ETFとしてシーボーBZX取引所に上場することになる。この申請は「19b-4申請書(Form 19b-4)」として提出されており、SECが同書類を受理次第、今後の審査を経て申請の承認または却下が決定される予定だ。

提案書には、「Canary Staked TRX ETF」の一部資産をステーキングプロパイダーを通じてステーキングを可能にすると明記されている。ステーキングを行うことで、同ETFはTRXのステーキング報酬を受け取り、これがETFの収益として扱われる可能性がある。

また「Canary Staked TRX ETF」の信託受託者(トラスティー)には、米デラウェア州を拠点とするサービスプロバイダーであるCSCデラウェアトラスト(CSC Delaware Trust Company)が指定されている。なお同信託資産の管理者(アドミニストレーター)、証券代行(トランスファーエージェント)、保管機関(カストディアン)については提案書に記載されていない。

「19b-4申請書」とは、自主規制団体が規則変更を行う際にSECへ提出する必要がある書類であり、この承認を経た後に「S-1申請書(Form S-1)」の最終承認が行われる。通常は「S-1申請書」が先に提出され、SECの審査を経た後に「19b-4申請書」が提出される。その後SECが「19b-4申請書」を確認し、最終的に「S-1申請書」が承認される。

なおカナリーは今年4月18日付で、「Canary Staked TRX ETF」に関する登録届出書「S-1申請書」をSECへ提出していた。

参考:シーボーBZX取引所
画像:iStock/olegback・Who_I_am

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一本寿和

「あたらしい経済」編集部
記事のバナーデザインを主に担当する他、ニュースも執筆。
「あたらしい経済」で学んだことを活かし、ブロックチェーン・NFT領域のバーチャルファッションを手がけるブランド「JAPAN JACKET」を2021年10月より共同創業。

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