Playtronがゲーム特化型ステーブルコインをローンチへ
ゲーム開発企業プレイトロン(Playtron)が、ゲーム特化型ステーブルコイン「ゲームダラー(Game Dollar)」を年内にローンチする計画を明らかにした。同社は、5月2日にドバイで開催されたスイベースキャンプ(Sui Basecamp)でこの計画を発表しており、Web3メディア「ディクリプト(Decrypt)」がその内容を報じている。
報道によると「ゲームダラー」は、レイヤー1ブロックチェーン「スイ(Sui)」上に構築されるとのこと。また、今夏出荷予定の携帯型ゲーム機「スイプレイ0X1(SuiPlay0X1)」を含む、プレイトロンが展開するLinuxベースのゲーム向けOS(オペレーティングシステム)「ゲームOS(GameOS)」のゲームエコシステム全体における決済手段として機能するという。
なお「ゲームOS」は、PC上のゲームや「スイプレイ0X1」内のプレイトロンストア「プレイトロンセレクト(Playtron Select)」で提供されるゲームなど、PCやモバイル、コンソールにまたがる断片化されたゲーム体験を一つのプラットフォーム上に統合することを目的に設計されている。
具体的には、「スイプレイ0X1」内のプレイトロンストア「プレイトロンセレクト(Playtron Select)」において、ゲームやサブスクリプションの支払い、ユーザー報酬の支払い手段として活用される予定だ。さらに今後、プレイトロンは他のゲームマーケットプレイスとの統合も進める計画で、「ゲームダラー」を外部プラットフォームにおける決済手段としても提供していく方針だという。
なお「ゲームダラー」は、ステーブルコインの管理・提供プラットフォーム「M0」によって、米国短期国債を裏付け資産として担保され、運用されるという。これにより、準備金から利回りが生じる構造となっており、プレイトロンはその利回りを活用して、ユーザーの特定行動の促進、報酬付与、新規ユーザー獲得に活用できると説明されている。
プレイトロンの共同創業者兼CEOのカート・マックマスター(Kirt McMaster)氏は、「ゲームダラー」の特徴について「特定の取引のみに使用できるようにプログラム可能な点」と説明。
また同氏は「ゲームダラー」を、「スターバックスのデジタルウォレットのようなもの」と例えており、ユーザーが購入時にポイントを獲得し、それを利用できる仕組みに似ていると説明している。
なお「スイプレイ0X1」は、PCゲームと「スイ」を活用して開発されたトリプルエー(AAA)ゲームタイトルに対応する携帯型ゲーム機である。このゲーム機は、複数のマーケットプレイスに対応する柔軟性を提供することに重点を置いて開発されたという。「スイプレイ0X1」の事前注文は2024年9月から599ドル(当時のレートで約9.1万円)で開始された。
Live from #SuiBasecamp: introducing Game Dollar, a programmable stablecoin for gaming on Sui, built by @Playtr0n and @M0foundation.
— Sui (@SuiNetwork) May 2, 2025
Gamers don’t just play anymore. They mint and trade, resulting in dynamic, self-sustaining economies — which will soon be powered by Game Dollar.… https://t.co/xDGUqSNxdF
参考:ディクリプト
画像:PIXTA