AvalancheがZetaChainに統合、クロスチェーン接続を実現

 ZetaChainがAvalancheを統合

オムニチェーンレイヤー1(L1)ブロックチェーン「ゼータチェーン(ZetaChain)」が世界初の「ユニバーサルブロックチェーン(Universal Blockchain)」として、アバランチ(Avalanche)への統合を4月25日に発表した。これにより約140万人以上のアバランチユーザーが「ユニバーサルアプリ(Universal Apps)」にアクセス可能になったとのこと。

「ユニバーサルブロックチェーン」とは、ビットコイン(Bitcoin)、イーサリアム(Ethereum)、ソラナ(Solana)、そして今回追加されたアバランチといった異なるブロックチェーンへのネイティブなアクセスを可能にするプロジェクトである。「ユニバーサルアプリ」は、これらの各チェーンをまたいで、単一のスマートコントラクトからネイティブに動作するアプリケーションのことだ。

「ゼータチェーン」のユニバーサルEVM(イーサリアム仮想マシン)を利用することで、開発者は単一のスマートコントラクトからこれらのブロックチェーンとネイティブにやり取りできるようになる。ユーザーはネットワークを切り替えることなく、自分のウォレットから直接アクセスできるとのことだ。

アバランチは独自のコンセンサスメカニズムを採用した高速かつスケーラブルなEVM互換のレイヤー1ブロックチェーンだ。「ゼータチェーン」は暗号資産アバランチ(AVAX)およびアバランチベースのトークンを統一されたクロスチェーン体験に統合する。

すでに開発者たちはこの統合を活用したアプリケーションの構築を始めている。例えばクロスチェーンスワップのビーム(Beam)は、「ゼータチェーン」のユニバーサルEVMを活用し、ブリッジやラップ、ネットワーク切り替えなしで、ネイティブのAVAXとBTCのスワップを可能にした。

この統合により、AVAXユーザーはネイティブなビットコインの流動性と直接やり取りできるようになり、ビットコイン保有者は自分のビットコインウォレットから出ることなく、アバランチベースのDeFi(分散型金融)にアクセスできるようになる。

アバランチは現在、「ゼータハブ(ZetaHub)」に完全にサポートされており、ユーザーは資産の確認、流動性プールの閲覧、資産の送信などが可能だ。なお「ゼータハブ」とは、「ゼータチェーン」におけるガバナンスやプール、独自トークンZETAの送信などの機能を含んだツールキットのことである。「ゼータハブ」は月間ユーザー数が51万8,000人以上、過去24時間で85,000件以上のトランザクションを処理しているとのことだ。 

参考:zetachainブログ日本語版
画像:PIXTA

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この記事の著者・インタビューイ

田村聖次

和歌山大学システム工学部所属
格闘技やオーケストラ、茶道など幅広い趣味を持つ。
SNSでは、チェコ人という名義で、ブロックチェーンエンジニアや、マーケターとしても活動している。「あたらしい経済」の外部記者として記事の執筆も。

和歌山大学システム工学部所属
格闘技やオーケストラ、茶道など幅広い趣味を持つ。
SNSでは、チェコ人という名義で、ブロックチェーンエンジニアや、マーケターとしても活動している。「あたらしい経済」の外部記者として記事の執筆も。

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