「DeFiはイーサリアムよりソラナが適している」ユニスワップ創設者が発言

ユニスワップ創設者がDeFi実装にはソラナが優れていると言及

DEX(分散型取引所)「ユニスワップ(Uniswap)」の創設者であるヘイデン・アダムス(Hayden Adams)氏が、「レイヤー1レベルでの分散型金融(DeFi)のスケーリングには現在ソラナ(Solana)が最適なブロックチェーンである」という見解を示した。この見解は、同氏がXにて4月20日に表明した。

アダムス氏は、「ソラナ(Solana)はL1/垂直スケーリングでDeFiを行う計画であれば、より優れたロードマップ、チーム、アプローチを持っている」と述べている。

また一方で同氏は「イーサリアム(Ethereum)は5年以上前からL2中心/水平スケーリングのロードマップに取り組んできた」と指摘し、「もし最終段階でこれを放棄する理由があるとすれば、それは何か?」と疑問を投げかけている。

アダムス氏はイーサリアムについて「L1へのスケーリング改善には賛成だ。実際、ロールアップ中心のロードマップではそれが必要」と述べつつも、「イーサリアムが『ロールアップ中心のロードマップ』上にあるが、重要なものはすべてL1上に存在する必要があり、スケーリングのためにL2が必要だが、何らかの理由でそれらをサポートしない混乱した見解には反対」と批判している。

さらに、戦略が頻繁に変更されるイーサリアムの現在の運営体制についても、「毎月ナラティブや戦略を変更するのではなく人々は一つの道を選び、それに関連するリスクを軽減する試みをする必要がある」と同氏は主張している。またイーサリアムによる「あらゆるアプローチを試みる」という姿勢も「アプローチを選ばないよりもおそらく唯一悪いことだ」と批判している。

この発言は、現状のイーサリアムのモジュラー型モデルの限界に関する議論を再燃させている。

なおソラナは処理速度が速く手数料が安いことから、DeFi分野では人気が高まっているブロックチェーンの一つだ。一方イーサリアムは高い安全性と分散性を持つが、トランザクション処理の遅さや高額な手数料が課題となっており、レイヤー2ソリューションによる解決を目指している。 

ちなみに「ユニスワップ」開発元のユニスワップラボ(Uniswap Labs)では今年2月、DeFi(分散型金融)向けに構築したイーサリアムレイヤー2ブロックチェーン「ユニチェーン(Unichain)」をメインネットローンチしている。

画像:PIXTA

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この記事の著者・インタビューイ

田村聖次

和歌山大学システム工学部所属
格闘技やオーケストラ、茶道など幅広い趣味を持つ。
SNSでは、チェコ人という名義で、ブロックチェーンエンジニアや、マーケターとしても活動している。「あたらしい経済」の外部記者として記事の執筆も。

和歌山大学システム工学部所属
格闘技やオーケストラ、茶道など幅広い趣味を持つ。
SNSでは、チェコ人という名義で、ブロックチェーンエンジニアや、マーケターとしても活動している。「あたらしい経済」の外部記者として記事の執筆も。

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