高速イーサL2「MegaETH」、パブリックテストネット開始

MegaETHのパブリックテストネットが開始

Web2並のリアルタイム性能を備えたブロックチェーンを目指す「MegaETH(メガイーサ)」のパブリックテストネットが3月22日に公開された。

「MegaETH」は、オプティミスティックロールアップ(Optimistic Rollup)をベースに開発されている高速処理が特徴のイーサリアム(Ethereum)のレイヤー2ブロックチェーン。ブロックチェーンの中でも最速クラスである、1秒以下の応答速度・毎秒10万件超の取引処理を目標としている。

なお「MegaETH」は過去に2回の資金調達を発表している。イーサリアムの共同創業者であるヴィタリック・ブテリン(Vitalik Buterin)氏や、メタマスクなどの開発元であるコンセンシス(Consensys)の創業者であるジョセフ・ルービン(Joseph Lubin)氏などをはじめとした、ブロックチェーン業界の著名人がエンジェル投資をしていることからも「MegaETH」には注目が集まっている。

初期テストネットでは、毎秒2万件の取引処理(20,000tps)と、並列処理でなく1本の処理スレッドで1秒間に最大1.7ギガGASの処理能力(1.7gigagas/s)、10ミリ秒のブロックタイムを実現したようだ。

また「MegaETH」のテストネットにて、テストネット用のETHを19万ウォレットに送信したところ、その所要時間は15秒だったという。「MegaETH」の開発者コミュニティは、この結果は「MegaETH」でしか実現できないパフォーマンスレベルと述べている。

なお「MegaETH」のパブリックテストネットには、米財務省が暗号資産(仮想通貨)ミキシングプロトコル「Tornado Cash(トルネードキャッシュ)」への制裁を解除したことを受け、同プロトコルが「ETHTornado(イーサトルネード)」の名称で同テストネットへ移植されている。

画像:iStocks/royyimzy・dalebor・BSVIT

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この記事の著者・インタビューイ

大津賀新也

「あたらしい経済」編集部
副編集長
ブロックチェーンに興味を持ったことから、業界未経験ながらも全くの異業種から幻冬舎へ2019年より転職。あたらしい経済編集部では記事執筆の他、音声収録・写真撮影も担当。

「あたらしい経済」編集部
副編集長
ブロックチェーンに興味を持ったことから、業界未経験ながらも全くの異業種から幻冬舎へ2019年より転職。あたらしい経済編集部では記事執筆の他、音声収録・写真撮影も担当。

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