イーサリアム、次期アップグレード「Fusaka」を2025年中に実施か

「Fusaka」アップグレード2025年中に実施か

イーサリアム(Ethereum)の共同創設者であるヴィタリク・ブテリン(Vitalik Buterin)氏が、イーサリアムの大型アップグレード「ペクトラ(Pectra)」の次のアップグレードとなる「フサカ(Fusaka)」について、2025年中に実施する必要があると、3月2日に自身のXアカウントから表明した。

ブテリン氏によると、2025年にはイーサリアムのレイヤー1上にPeerDAS(分散型データ共有システム)を備える「フサカ」を実装する必要があるとのこと。また「レイヤー2ネットワークなどがステートをブロードキャストする際に使用するデータ領域」である「ブロブ(Blob)」について拡張を予定しており、目標値が48、上限値が72であるのが理想的であると同氏は述べている。

ブテリン氏の投稿によると、「ペクトラ」が正式に稼働した翌日に、これらのブロブパラメータで実行される「フサカ」テストネット立ち上げが計画されているという。

「フサカ」アップグレードは、コンセンサス層(CL)のアップグレードである「フルー(Fulu)」と実行層(EL)のアップグレードである「オオサカ(Osaka)」を合わせたものだ。詳しい内容は決まっていないものの、「ペクトラ」で実装できなかったいくつかのEIP(イーサリアム改善提案)が実装される予定である。

なお「ペクトラ」アップグレードは2月24日21:55(UTC)にテストネット「ホルスキー(Holesky)」で実装された。テストネット「セポリア(Sepolia)」での実装は3月5日7:29(UTC)に予定されている。

「ペクトラ」のメインネットの実装日については、「セポリア」での実装が順調に進むことを前提に、3月6日に行われる「Ethereum All Core Developers(ACD)コール」にてスロットを決定するとのこと。開発者らは、メインネット実装は4月初旬に行われると予想しているとのことだ。 

画像:PIXTA

関連ニュース

関連するキーワード

この記事の著者・インタビューイ

田村聖次

和歌山大学システム工学部所属
格闘技やオーケストラ、茶道など幅広い趣味を持つ。
SNSでは、チェコ人という名義で、ブロックチェーンエンジニアや、マーケターとしても活動している。「あたらしい経済」の外部記者として記事の執筆も。

和歌山大学システム工学部所属
格闘技やオーケストラ、茶道など幅広い趣味を持つ。
SNSでは、チェコ人という名義で、ブロックチェーンエンジニアや、マーケターとしても活動している。「あたらしい経済」の外部記者として記事の執筆も。

合わせて読みたい記事

【4/23話題】キャンターがSBやテザーらとビットコイン投資会社を設立か、トランプ大統領のメディア企業がETFを年内ローンチへなど(音声ニュース)

ブロックチェーン・仮想通貨(暗号資産)・フィンテックについてのニュース解説を「あたらしい経済」編集部が、平日毎日ポッドキャストでお届けします。Apple Podcast、Spotify、Voicyなどで配信中。ぜひとも各サービスでチャンネルをフォロー(購読登録)して、日々の情報収集にお役立てください。

Sponsored

シンガポール証券取引所、「ビットコイン無期限先物」を今年後半に提供へ=報道

シンガポール最大の取引所グループであるシンガポール証券取引所(SGX)が、暗号資産(仮想通貨)ビットコイン(BTC)を対象としたパーペチュアル(無期限先物)型のデリバティブ取引を今年の後半にも提供するようだ。メディア「ザ・ビジネス・タイムズ(The Business Times)」が4月21日に報じた

Charles Schwab、「ビットコイン現物取引」を26年4月に開始へ=報道

米大手金融サービス企業チャールズシュワブ(Charles Schwab)CEOリック・ワースター(Rick Wurster)氏が、2026年4月中旬までに暗号資産(仮想通貨)ビットコイン(BTC)の現物取引を、同社プラットフォーム上で提供開始する計画を明らかにした。米金融メディア「リアビズ(​RIABiz)」が4月19日に報じた

米大手金融キャンター、ソフトバンクやテザーらと30億ドル規模のビットコイン投資会社を設立か=報道

米金融大手キャンター・フィッツジェラルド(Cantor Fitzgerald)が、ソフトバンク(SoftBank)、テザー(Tether)、ビットフィネックス(Bitfinex)と提携し、ビットコインの投資会社を新たに設立する計画を進めていると「英フィナンシャルタイムズ(Financial Times)FT」が関係者からの情報として4月23日に報じた

トランプ大統領のメディア企業、Crypto[.]comらと正式提携でETFを年内ローンチへ

トランプメディア&テクノロジーグループ(Trump Media and Technology Group Corp:TMTG/Nasdaq: DJT)が、上場投資信託(ETF)および上場投資商品(ETP)の立ち上げに向け、海外暗号資産(仮想通貨)取引所クリプトドットコム(Crypto.com)および米資産運用会社ヨークビルアメリカデジタル(Yorkville America Digital)との間で拘束力のある契約を締結したと4月22日に発表した

【4/22話題】ストラテジーが約5.5億ドルでビットコイン追加購入、イーサリアム財団が研究開発の優先順位を見直しなど(音声ニュース)

ブロックチェーン・仮想通貨(暗号資産)・フィンテックについてのニュース解説を「あたらしい経済」編集部が、平日毎日ポッドキャストでお届けします。Apple Podcast、Spotify、Voicyなどで配信中。ぜひとも各サービスでチャンネルをフォロー(購読登録)して、日々の情報収集にお役立てください。

Sponsored