ソニーのSNFT、企業向け「Fan Marketing Platform」提供開始、Soneium上のNFT活用

SNFTが「Fan Marketing Platform」提供開始

ソニーグループのブロックチェーン関連企業のSNFTが、国内における「Fan Marketing Platform(ファンマーケティングプラットフォーム)のサービス提供開始を2月20日に発表した。

なお同サービスは、SNFTが運営するマーケットプレイス「SNFT」とは別のものである。SNFTはNFTを購入し管理ができるマーケットプレイスの他、NFTを発行する今回の「Fan Marketing Platform」を提供する。

「Fan Marketing Platform」は、NFTを活用したキャンペーンなどを実施する企業向けのサービスだ。NFTの発行は、ソニーグループのSony Block Solutions Labs(ソニーブロックソーリューションズラボ)提供の基盤インフラ「Soneium(ソニューム)」上で行われる。

SNFTは、顧客との新規接点の創出や顧客のエンゲージメント拡大が可能な本サービスを通して、販促・ファンマーケティングの新しい選択肢の提供を目指すとのこと。

なおSNFTは、「Fan Marketing Platform」を活用して、2025年1月よりソニーグループ内のエンタテインメント関連の企業と実証実験を行っていたとのことだ。

Fan Marketing Platformによる施策について

「Fan Marketing Platform」により、キャンペーンやイベントにおいて顧客にNFTを配布することで、NFTを受け取った顧客を識別し、継続的に販促やマーケティング活動を実施できる顧客接点を創出できるとのこと。

単にNFTを配布するだけでなく、抽選やクエスト機能を設定することで、顧客は取得プロセスを楽しみながらNFTが受け取れるという。

またNFT保有者のみに限定し特典を付けて配布できることから、従来のマーケティング活動とは異なったアプローチで顧客の興味を引き、自社商品・サービスやIPの認知向上や顧客やファン増加に繋げられるという。

さらに顧客に対して継続的にNFTを介したコミュニケーションや限定特典の配布をすることで、ファン・ユーザーの熱量を更に高められるとのこと。

その他にもNFTは、種類や枚数、保有年数など、顧客の保有状況のトラッキングが可能なため、顧客の趣味嗜好や属性の分析もできる。それらの情報を元に、企業は従来のマーケティングとは異なる手法でターゲティングを行うなど、NFTを利用した更なる施策の企画・実行ができるとSNFTは伝えている。

SNFTのNFTマーケットプレイスについて

SNFTは2月19日、実物のアートの魅力と利便性をデジタル技術で拡張するアートプロジェクト「SNFTデジタルフィジカルアート」を3月より開始することを発表していた。

同プロジェクトの第一弾の取り組みとして、盆栽師の平尾成志氏および盆栽をテーマにアートの可能性を追求するNFTプロジェクト「BONSAI NFT CLUB」とコラボレーションしたNFTコレクション「BONSAI NFT GALLERY on SNFT」の「曲」と「線」を提供するとのことだ。

なお同NFTは「Fan Marketing Platform」と同様、「Soneium」上に発行される。

なお「Soneium」は今年1月にメインネットローンチしたEthereum(イーサリアム)のレイヤー2ブロックチェーン。スケーリング技術「ロールアップ」のひとつである「オプティミスティックロールアップ(Optimistic Rollups)」を採用した独自のレイヤー2ブロックチェーンを立ち上げられるソフトウェア「OPスタック(OP Stack)」により構築された。

画像:iStocks/zirconicusso

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この記事の著者・インタビューイ

大津賀新也

「あたらしい経済」編集部
記者・編集者
ブロックチェーンに興味を持ったことから、業界未経験ながらも全くの異業種から幻冬舎へ2019年より転職。あたらしい経済編集部では記事執筆の他、音声収録・写真撮影も担当。

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