イミュータブルのゲーム用ネットワーク「Immutable zkEVM」、メインネットのアーリーアクセス版が開始

ポリゴン活用のゲーム用ネットワーク

web3ゲームプラットフォーム提供のイミュータブル(Immutable)が、「Immutable zkEVM」メインネットのアーリーアクセス版の開始を1月29日発表した。

ゲーム用に設計されたレイヤー2スケーリングソリューションの「Immutable zkEVM」では、zk-rollups活用の大規模なスケーラビリティ、スマートコントラクトの互換性、ガス料金不要のユーザー体験が提供されるという。これらの機能はすべて、イーサリアム(Ethereum)上に構築されている。

また「Immutable zkEVM」は現在アーリーアクセス版であるため、ローンチ時には選ばれたゲームスタジオとパートナーのみがカスタムスマートコントラクトを導入できる。チェーンへのアクセスは順次オープンしていくとのことで、イミュータブルは現在、ウェイティングリストへの登録を案内している。

なおゲーム開発者は「Immutable zkEVM」を使うことで、前述した「ガス代不要のユーザー体験」の他、「強化されたゲームプレイメカニクス」、「シームレスな相互運用性」、「市場投入までの迅速性」などを享受でき、優れたゲームを簡単に構築できるとのこと。

またイミュータブルは、「ギルドオブガーディアンズ(Guild of Guardians)」、「メタルコア(Metalcore)」、「シャードバウンド(Shardbound)」、「ツリーバース(Treeverse)」、「クールキャッツ(Cool Cats)」、「バッドマッドロボット(BADMAD Robots)」、「スペースネイション(Space Nation)」、「アイボールゲームズ(Eyeball Games)」、「イマジナリーワンズ(Imaginary Ones)」などのゲームが、「Immutable zkEVM」上でいち早くローンチされることに尽力しているとのことだ。

「Immutable zkEVM」の正式なメインネットは数週間以内に一般公開される予定だ。

イミュータブルは今回の早期アクセス版を開始するため、ポリゴン(Polygon)とパートナーシップを締結している。

両社は昨年3月、暗号資産ポリゴン(MATIC)をステークするバリデータが安全に利用できる「zkEVM」を開発中であることを発表していた。

「zkEVM」はゼロ知識証明(zero-knowledge proof:zkp)を活用して、イーサリアムの仮想マシンであるEVM(イーサリアム仮想マシン)に代わってコントラクトやブロックチェーン内のステート(状態)の変化を計算する仮想マシンのこと。

「zkEVM」はロールアップを利用したL2ブロックチェーンに比べ、ファイナリティまでの速度やセキュリティ、プライバシー、プログラマビリティ、スケーラビリティなどの点で優れており、「Polygon zkEVM」の他、「zkSync Era」といったブロックチェーンで採用されている。

またロールアップとは、元となるブロックチェーンのセキュリティなどを活用しながら、ガス代(ネットワーク手数料)やネットワークの混雑解消を図るスケーリングソリューションのことである。

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参考:イミュータブル
images:iStocks/Jian-Fan

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この記事の著者・インタビューイ

髙橋知里

「あたらしい経済」編集部 記者・編集者
同志社大学神学部を卒業後、放送局勤務を経て、2019年幻冬舎へ入社。
同社コンテンツビジネス局では書籍PRや企業向けコンテンツの企画立案に従事。「あたらしい経済」編集部では記事執筆を担当。

「あたらしい経済」編集部 記者・編集者
同志社大学神学部を卒業後、放送局勤務を経て、2019年幻冬舎へ入社。
同社コンテンツビジネス局では書籍PRや企業向けコンテンツの企画立案に従事。「あたらしい経済」編集部では記事執筆を担当。

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