イーサL2「Blast」のテストネットが正式ローンチ、開発コンペ開始

Blastのテストネットが正式ローンチ

イーサリアム(Ethereum)レイヤー2ネットワーク「Blast(ブラスト)」が、テストネットを正式にローンチし開発者向けの分散型アプリケーション(Dapp)開発コンペティションを開始した。「Blast」の公式Xより1月17日に発表されている。

開催されているコンペは「ブラストビッグバンコンペティション(Blast BIG BANG competition)」と名付けられ、1月17日から2月17日の1ヶ月間行われる。受賞者はエアドロップを獲得できるとのこと。「Blast」の公式ページからフォームの入力を行うことで参加できる。

同ブロックチェーンはイーサリアムに搭載される仮想マシンEVM(イーサリアム仮想マシン)と互換性のある仮想マシンを搭載しているため、solidity言語などで書かれたイーサリアム上に展開したアプリケーションを、コードや開発環境を変更することなくそのまま展開することが可能だ。

「Blast」は、オプティミスティックロールアップ(Optimistic Rollups)を採用したイーサリアムのL2ネットワークだ。同ネットワークは、イーサリアム(ETH)およびステーブルコインに対して自動的に利回りが提供される特徴があり、該当するトークンをブリッジし保有しておくと残高が自動で増えていくとのこと。

「Blast」にステーブルコインをブリッジした場合、同ネットワーク上では新しいステーブルコイン「USDB」に自動変換され、これがステーブルコインとして流通する。「USDB」はMakerDAOなどの米国債に連動するプロトコルと連携しており、米国債の金利が保有者への利回りとして提供される。

なお「Blast」は、アグリゲーター機能実装のプロトレーダー向けNFTマーケットプレイス「Blur(ブラー)」創設者のパックマン(Pacman)氏が開発を進めるブロックチェーンだ。

昨年11月にアーリーアクセスをスタートしており、アーリーアクセスの参加者が発行可能な招待コードを使用することで同ネットワークにトークンをブリッジできる。

なおブリッジした額に応じてBlastポイントが獲得でき、このポイントはガバナンストークン発行時のエアドロップに使用されるとのことだ。

関連ニュース

参考:Blastウェブページ
images:iStocks/wvihrev

関連するキーワード

この記事の著者・インタビューイ

田村聖次

和歌山大学システム工学部所属
格闘技やオーケストラ、茶道など幅広い趣味を持つ。
SNSでは、チェコ人という名義で、ブロックチェーンエンジニアや、マーケターとしても活動している。「あたらしい経済」の外部記者として記事の執筆も。

和歌山大学システム工学部所属
格闘技やオーケストラ、茶道など幅広い趣味を持つ。
SNSでは、チェコ人という名義で、ブロックチェーンエンジニアや、マーケターとしても活動している。「あたらしい経済」の外部記者として記事の執筆も。

合わせて読みたい記事

【11/29話題】金融庁が無登録の海外暗号資産取引所に警告、リミックスポイントが15億円で暗号資産購入を予告など(音声ニュース)

ブロックチェーン・仮想通貨(暗号資産)・フィンテックについてのニュース解説を「あたらしい経済」編集部が、平日毎日ポッドキャストでお届けします。Apple Podcast、Spotify、Voicyなどで配信中。ぜひとも各サービスでチャンネルをフォロー(購読登録)して、日々の情報収集にお役立てください。

Sponsored

米裁判所、「トルネードキャッシュ」に対する米国の制裁を覆す

米財務省が2022年に暗号資産(仮想通貨)のミキシングプラットフォームの「トルネードキャッシュ(Tornado Cash)」に制裁を課し、北朝鮮のハッカーやその他の悪意あるサイバー犯罪者による70億ドル以上の資金洗浄を支援したと非難したが、これは財務省の権限を越えた行動だったと米控訴裁判所は判決を下した

イーサL2「Starknet」、ガバナンストークン「STRK」のステーキングを正式ローンチ

イーサリアム(Ethereum)のレイヤー(L2)スケーリングソリューション「スタークネット(StarkNet)」で、ガバナンストークン「STRK」のステーキングが正式に開始された。スタークネットの開発等を主導するスタークネット財団(Starknet Foundation)が11月26日発表した。これはL2上で直接ステーキングを導入した初の事例とのこと