CFTC委員長が「多くの暗号資産は商品」と主張、SECとの不仲説は否定

トークンの多くは商品

米商品先物取引委員会(CFTC)のロスティン・ベーナム(Rostin Behnam)委員長が、CNBCのトーク番組「スクワークボックス(Squawk Box)」に出演し、多くの暗号資産(仮想通貨)が商品であると12月12日主張した。

番組内でベーナム委員長は、「現行法では、トークンの多くは商品に該当する」と主張。

これは、米証券取引委員会(SEC)が主張する多くの暗号資産が「有価証券」であるという考えに引き続き同意しない姿勢を貫いた形だ。

なお、ベーナム委員長はSECとの不仲説を否定。SECとCFTCは協力関係を築いており、米国市場や金融エコシステム、消費者を保護するという点で志を同じくしていると述べている。

またベーナム委員長は現在の暗号資産規制は、主にマネーロンダリングやテロ資金調達防止、ステーブルコイン、市場構造の3つに注目が集まっていると述べ、最も注目されているのはマネーロンダリングに関するものだが、ベーナム委員長は市場構造の問題に関心があると述べている。

またベーナム氏は「新しいテクノロジーに既存の(何十年も前の)法律が、どのように適合するのかを見極めることであり、最終的には、政策や立法をめぐる新しい考え方が必要になる」とも述べている。

CFTCとSECについては以前より、暗号資産の規制をめぐって「縄張り争い」を繰り広げていると指摘する声が上がっていた。

ニューヨーク市弁護士協会が5月に開催したホワイトカラー犯罪会議にて、CFTCのゴールドスミス・ロメロ委員はこれを否定したが、この業界の製品の多くはまだ新しいものであり、両機関が「まだ理解に努めている」と同委員は認めている。

ベーナム委員長は3月にも、ステーブルコインとイーサリアム(ETH)が商品だとのと考えを示している。

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images:iStocks/Funtap

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この記事の著者・インタビューイ

髙橋知里

「あたらしい経済」編集部 記者・編集者
同志社大学神学部を卒業後、放送局勤務を経て、2019年幻冬舎へ入社。
同社コンテンツビジネス局では書籍PRや企業向けコンテンツの企画立案に従事。「あたらしい経済」編集部では記事執筆を担当。

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同志社大学神学部を卒業後、放送局勤務を経て、2019年幻冬舎へ入社。
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