ドイツ政府Libraを含む並行通貨発行禁止、北朝鮮が独自の仮想通貨を開発か、Maker DAOがフリーランス向け雇用プラットフォームOppolisに助成金などのブロックチェーン・仮想通貨ニュース解説

ラジオ「あたらしい経済ニュース」では、ブロックチェーン・仮想通貨・トークンエコノミーについての最新ニュースの解説を編集部メンバーが平日毎日ラジオ音声でお届けします。またニュースの要点をまとめたトピックスも掲載していますので、ぜひとも1日のニュースのチェックにご活用ください(ラジオの再生はページ下部参照)。

ドイツ政府がLibraを含む並行通貨の発行禁止を閣議決定

・ドイツ政府が、Facebookが発行予定のLibraを含む、いかなる並行通貨の発行を禁止するブロックチェーン戦略を可決したことが、ロイター通信の報道で明らかになった。この戦略は水曜日にドイツのメルケル首相の閣議で可決したようだ

・ただドイツ政府は経済のデジタル化は支持をしており、オラフ・ショルツ財務大臣が「最先端の技術拠点としてドイツを最前線に置き、さらに強化したいと考えている。特にブロックチェーン技術は未来のインターネットの礎になる基盤技術なので、政府としてその技術への取り組みを強化したい」とロイター通信の取材でコメントしている

・同時にショルツ氏は「私たちは消費者と国家の主権を守らなければならないです。国家主権の核となる要素は通貨の発行です。私たちはこの仕事を民間企業に任せません」ともコメントしている

北朝鮮が独自の仮想通貨を開発か

・北朝鮮が独自の仮想通貨の開発に動いていると米メディアVICE Newsが報じた

・この仮想通貨は、北朝鮮が受けている国際的な経済制裁による損失を避け、米国が支配する世界的な金融システムから回避するために開発されているとのことです

・北朝鮮は以前より仮想通貨に関心を示しており、4月に初のブロックチェーン・仮想通貨会議を開催し、専門家と外国企業が集まった ・同会議の担当者で、朝鮮対外文化連絡協会文化委員会の特別代表を務めるアレハンドロ・カオ・デ・ベノス(Alejandro Cao de Benos)氏は、「開発中の仮想通貨はビットコインなど他の仮想通貨と同じようなもの」とし、「仮想通貨は開発の初期段階であり、現在は価値を出す為に研究中」、「当面は北朝鮮ウォンをデジタル化する計画はない」とVICE Newsの取材に答えている

・また、英国王立防衛安全保障研究所のリサーチアナリスト、ケーラ・イゼンマン(Kayla Izenman)氏が「北朝鮮は仮想通貨に大きな関心を示しており、開発に関する専門技術を持っていることは間違いない」とコメントをした上で、「北朝鮮は仮想通貨を制裁の影響を回避する手段とみている」とあわせてVICE Newsにコメントをしている

Maker DAOがフリーランス向けの雇用プラットフォームOpolis(オポリス)に助成金

・Maker DAOが分散型雇用組合(Decentralized Employment Organization)の確立を目指しているOpolisに助成金を与えることを発表

・今回の助成金によって、OpolisでステーブルコインDaiが利用可能になる。つまりOpolisが創出しているDEOに参加している企業や人が給与の支払い、受け取りをDaiで可能ということになる

・さらにDEO参加者には、退職金、健康保険、税務コンプライアンスの自動執行をDaiや$USD、他の仮想通貨でも行えるようになる ・Opolis CEOは「従業員の給与は世界の経済の要であるため、雇用と給与のエコシステムにおけるDaiの採用は分散型金融の広範囲の利用を推進するのに、非常に重要なことだと私たちは信じています」とコメント

techtecがMakerDAOと協業開始し、共同カリキュラムを制作

・ブロックチェーンのオンライン学習サービス「PoL」を運営する株式会社techtecが、ステーブルコイン「Dai」の発行・管理を行う分散型金融プロジェクト「MakerDAO」との協業開始を発表

・金融業界におけるブロックチェーン活用事例カリキュラムを制作にするにあたり、MakerDAOの日本でのプロジェクト認知拡大を強めたい意向と合致したため、今回の協業が実現したとのこと

・カリキュラムでは、ステーブルコインDaiやMakerDAOの推進する次世代組織DAOについて学習することができるとこと。「なぜステーブルコインが必要なのか」「どのように価格を安定させているのか」といった内容だけでなく、近日中に行われるアップデートについても触れていく予定とのこと

・同カリキュラムはMakerDAOとの共同制作で、公開は9月末~10月初旬を予定しているとのこと

Orbが電子地域通貨「NISEKO Pay」の実証実験を開始

・株式会社Orbと一般社団法人ニセコひらふエリアマネジメント(以下NHAM)が、NHAMが提供する電子地域通貨「NISEKO Pay」の実証実験を開始することを発表

・「NISEKO Pay」は、ニセコエリアで発行する電子地域通貨で、ニセコマウンテンリゾート グラン・ヒラフを始めとするスキーリゾートエリアや近隣の飲食店等において利用可能

・同実証実験は、11月23日よりOrb社の提供する、ブロックチェーン/分散型台帳技術を用いたコミュニティ通貨プラットフォーム「Orb DLT」を利用して行われる

・同実証実験は昨年11月にも行われたが、今回は地域住民だけでなく、外国人観光客などニセコエリアを訪れる全ての人が利用できるようになる。また、利用可能店舗を倶知安(くっちゃん)エリアまで拡大するとのこと

・Orb社はコミュニティ通貨、コミュニティ決済事業を中心に行なっており、これまで「UC台場コイン」(UCカード)、「Sコイン」(SBIホールディングス)、「常若通貨」(九州電力・筑邦銀行)等の実績がある企業

 

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この記事の著者・インタビューイ

あたらしい経済 編集部

ブロックチェーン、仮想通貨(暗号通貨)、トークンエコノミー、評価経済、シェアリングエコノミーなどの「あたらしい経済」をテーマにしたWEBメディアです。「あたらしい経済」モデルやそこでの稼ぎ方、そこで未来を切り開く人々のエピソード、あたらしい時代における働き方や学ぶべきことなどを、紹介します。これから「あたらしい経済」時代を迎える すべての個人 に、新時代をサバイバルするための武器を提供する、全くあたらしいWEBメディア・プロジェクトです。

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