ワールドコイン、チリの総人口の1%がユーザーであると報告

チリで新たな事業所も

暗号資産(仮想通貨)プロジェクト「ワールドコイン(Worldcoin)」が、チリでの「World ID」利用者状況を9月24日報告した。

「ワールドコイン」は、AIチャットボットサービス「ChatGPT」を提供するオープンエーアイ(OpenAI)のCEOであるサム・アルトマン(Sam Altman)氏によって設立され、7月24日に正式ローンチした。

同プロジェクトは「オーブ(Orb)」と呼ばれるボール状のデバイスで網膜をスキャンし、各人それぞれの虹彩の特徴をデジタルコードに変換することで個人を識別する「World ID」を発行する。現在このスキャンは無料ででき、スキャンしたユーザーは現在無料の暗号資産「Worldcoin(WLD)」を受け取れる。この「WLD」の配布により、ベーシックインカム実現も計画されているという。

今回の報告によれば、チリでは20万人以上が「World ID」を取得したという。この数値は人口約1億9500万人のチリにおいて、人口の1%以上にあたるとのことだ。

この需要を受け、「ワールドコイン」の関連会社ツールズ・フォー・ヒューマニティ(TFH)のプロジェクト貢献者が、チリ中部の都市であるビナ・デル・マールと、チリの中南部にある商工都市のコンセプシオンで事業を開始したという。

TFHはすでにサンティアゴでは事業を開始しているため、これによりチリでの事業拠点は3か所となった。

ワールドコインは、チリでのマイルストーンは「ワールドコインに貢献しているチームや企業によるグローバルな関与が拡大し、南米でプロジェクトが成長を続けている中での出来事」だと伝えている。

TFHのCEOであるアレックス・ブラニア(Alex Blania)氏は、8月に開催されたWeb3イベント「イーサリアムアルゼンチン2023(Ethereum Argentina 2023)」にて、「人々は暗号資産の基本原理に対してより敏感で、より理解している。技術的に非常に先進的な国であることと、暗号資産先進国であることが組み合わさって、この分野における次の革新の波を爆発的に生み出す土壌となっている」と、ワールドコインに対する前向きな反応を持つ国や地域について述べている。

なおワールドコインに関しては現在、英国、フランス、ドイツ、ケニアの当局が調査を行っているとの報道が出ている。

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参考:ワールドコイン
デザイン:一本寿和
images:Reuters

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髙橋知里

「あたらしい経済」編集部 記者・編集者
同志社大学神学部を卒業後、放送局勤務を経て、2019年幻冬舎へ入社。
同社コンテンツビジネス局では書籍PRや企業向けコンテンツの企画立案に従事。「あたらしい経済」編集部では記事執筆を担当。

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同志社大学神学部を卒業後、放送局勤務を経て、2019年幻冬舎へ入社。
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