「Shibarium」がメインネットローンチ、資金がロックされたままネットワーク停止へ

イーサL2「Shibarium」がメインネットローンチ

ミームコイン「シバイヌ(SHIB)」の開発チームが、イーサリアム(Ethereum)のレイヤー2スケーリングソリューション「シバリアム(Shibarium)」のメインネットを8月17日にローンチした。

しかし、その後にブリッジされたトークンがロックされたままネットワークが停止し、数時間の間トランザクションが確認されていないことが明らかになっている。

現在ネットワークにアクセスするためのRPCにアクセスできない状態が続いており、17日14時42分のトランザクションを最後にトランザクションが作成されていない。また「シバリアム」に対してブリッジされたイーサリアムなどのトークンは現状回収する方法はなく、コミュニティは混乱している。

またこの問題が発生してすぐにプロジェクトが、ディスコードでのユーザーの発言をブロックしたことも確認されている。

「シバリアム」は、「SHIB」エコシステムの基盤となるブロックチェーン。イーサリアムのスケーラビリティ問題および取引手数料の削減により分散型アプリケーション(Dapps)と取引のユーザーエクスペリエンス向上を目指している。

「SHIB」は、ドージコイン:Dogecoin「DOGE」をモデルにして作られたイーサリアム(Ethereum)基盤のミームコインだ。ミームコインとは一般的に、明確な目的や内容、裏付けがなく、ソーシャルメディアのトレンドで価格が動いているトークンのこと。

「シバリアム」は、今年1月にはベータテストネットをリリースしており、テストネットはおよそ2100万人のユーザーを集めた。なおコンセンサスメカニズムにはDelegated Proof-of-Stake(DPoS)を採用しており、ブロックチェーンのバリデーターがトランザクション処理の促進、および新しいブロックの生成を行う。

バリデーターになるためには「SHIB」エコシステムのガバナンストークンである「BONE」トークンを10000枚以上同ブロックチェーンにロックアップする必要がある。

「SHIB」コミュニティは、今夏を「シバリアムの夏(SummerOfShibarium)」とし、8月15日からカナダのトロントで開催されている「Blockchain Futurist Conference」、「Eth Toronto」および「Eth Women」にタイトルスポンサーとして参加した。

今回のメインネットローンチは開発者のシャトシ・クサマ(Shytoshi Kusama)氏による、これらのイベントの時期に合わせて「シバリアム」を正式にリリースする可能性が高いという説明通り、実施された。

2023.8.18 18:30追記

シャトシ氏が今回の問題について否定しました。続報は、こちらの記事をご覧ください。

「Shibarium」開発者、ブリッジの問題や資産損失の報告を否定

関連ニュース

参考:公式サイト
デザイン:一本寿和
images:iStocks/StationaryTraveller・iam2mai

関連するキーワード

この記事の著者・インタビューイ

田村聖次

和歌山大学システム工学部所属
格闘技やオーケストラ、茶道など幅広い趣味を持つ。
SNSでは、チェコ人という名義で、ブロックチェーンエンジニアや、マーケターとしても活動している。「あたらしい経済」の外部記者として記事の執筆も。

和歌山大学システム工学部所属
格闘技やオーケストラ、茶道など幅広い趣味を持つ。
SNSでは、チェコ人という名義で、ブロックチェーンエンジニアや、マーケターとしても活動している。「あたらしい経済」の外部記者として記事の執筆も。

合わせて読みたい記事

【4/30話題】香港でBTCとETHの現物ETFが取引開始、EIgenlayerの「EIGEN」エアドロ量が確認開始

香港証券取引所、ビットコインとイーサリアム現物ETFの取引開始、EIgenlayerが独自トークン「EIGEN」リリースへ、エアドロップ割り当て量の確認開始、フィンシアとクレイトンの統合チェーンが6月末ローンチへ、名称は「kaia(KAIA)」に、バイナンス、日本円取引ペアにADA・SHIB・SOL・XRP追加、米マイクロストラテジーがビットコイン追加購入、保有総数214400BTCに、Wasabi WalletとPhoenix Walletが米ユーザーブロックへ、規制上の懸念からか、マジックエデン、コインベースのイーサL2「Base」に対応、米決済ブロック、Square加盟店が売上を「BTC」で受取り可能に