デロイトとサーキュラーが提携、サプライチェーン可視化ニーズ受け

デロイトとサーキュラーが提携

ブロックチェーン・トレーサビリティ・スタートアップのサーキュラー(Circulor)が、デロイト(Deloitte)との提携を3月7日発表した。

サーキュラーは、企業向けにブロックチェーンを活用したトレーサビリティプラットフォームを提供する企業。サプライチェーンを完全に分析、追跡、管理をすることで企業の「責任ある調達」の支援を行っている。またそれにより構築された信頼性の高い原材料の管理チェーンに対し、持続可能性やその他のESGデータを添付できるとしている。

今回のサーキュラーとデロイトの提携は、サプライチェーンの可視化に対する顧客・規制当局の高まるニーズに対応することを目的としたもののようだ。

両社は「複雑な産業サプライチェーンの可視性を高めることが、今やビジネス上の必須事項であることを認識している」と述べている。

デロイトのパートナーであるデビッド・ラコウスキー(David Rakowski)氏はリリースにて「顧客は変化する消費者の要求と規制のバランスを取る上で、前例のない課題に直面しています」と述べ「サーキュラーの革新的なソリューションとデロイトの先進的なテクノロジー導入・変革能力を組み合わせることで、これらの課題を克服することができます。私たちは組織が製品のライフサイクルについてより深く理解することで、サプライチェーンの課題に取り組み、ビジネスチャンスを創出できるようにしたいと考えています」とコメントをしている。

サーキュラーは昨年3月にカナダのクリーンテック企業であるロックテックリチウム(Rock Tech Lithium)と提携。ロックテックのバッテリー向け水酸化リチウムの製造工場において、サプライチェーントレーサビリティおよびバッテリーリサイクルのためのトレーサビリティ、CO2の追跡について、サーキュラーのブロックチェーンを活用したトレーサビリティプラットフォームを利用するとしていた。

またサーキュラーは、蓄電池などに利用される鉱物であるグラファイト(石ぼく)の加工メーカーと提携し、グラファイトがEVへ搭載されるまでのバッテリーサプライチェーンのトレーサビリティを保証している他、バッテリー材料にもなる高純度硫酸マンガン(HPMSM)のトレーサビリティ保証も行っている。

関連ニュース

参考:サーキュラー
デザイン:一本寿和

images:iStocks/-greenbutterfly

関連するキーワード

この記事の著者・インタビューイ

大津賀新也

「あたらしい経済」編集部
副編集長
ブロックチェーンに興味を持ったことから、業界未経験ながらも全くの異業種から幻冬舎へ2019年より転職。あたらしい経済編集部では記事執筆の他、音声収録・写真撮影も担当。

「あたらしい経済」編集部
副編集長
ブロックチェーンに興味を持ったことから、業界未経験ながらも全くの異業種から幻冬舎へ2019年より転職。あたらしい経済編集部では記事執筆の他、音声収録・写真撮影も担当。

合わせて読みたい記事

【12/16話題】SBIとスターテイルの円ステーブルコイン開発、リップルRLUSDのイーサL2対応、メタマスクのBTCサポートなど(音声ニュース)

ブロックチェーン・仮想通貨(暗号資産)・フィンテックについてのニュース解説を「あたらしい経済」編集部が、平日毎日ポッドキャストでお届けします。Apple Podcast、Spotify、Voicyなどで配信中。ぜひとも各サービスでチャンネルをフォロー(購読登録)して、日々の情報収集にお役立てください。

Sponsored

ビットワイズ、「ハイパーリキッド(HYPE)」現物ETFをSECに再申請、ステーキング対応を明記

米暗号資産(仮想通貨)運用会社ビットワイズ・アセット・マネジメント(Bitwise Asset Management:以下、ビットワイズ)が、暗号資産ハイパーリキッド(HYPE)の現物ETF(上場投資信託)の登録届出書「S-1申請書(Form S-1)」の修正版を、米SEC(証券取引委員会)へ12月15日付で提出した

JPモルガン、初のトークン化MMF「MONY」をイーサリアム上で提供開始

米金融大手JPモルガンの資産運用部門であるJPモルガン・アセット・マネジメント(J.P. Morgan Asset Management)が、同社初となるトークン化マネー・マーケット・ファンド「マイ・オンチェーン・ネット・イールド・ファンド(My OnChain Net Yield Fund:MONY)」の提供を開始したと12月15日に発表した