EU経済委員ら、暗号資産への厳格な資本規制を支持

EU経済委員ら、暗号資産への厳格な資本規制を支持

欧州連合(EU)の議員らは、金融危機後の世界的な銀行資本規制の最終段階を実施するための法律案を支持し、暗号資産からのリスクをカバーするための厳格な要件を1月24日に追加した。

欧州議会の経済委員会は、2025年1月からバーゼルIIIの資本規制を実施するための法律案を承認したが、銀行に対して規制適応のための時間を与えるため、いくつかの一時的な分岐を支持した。

米国、英国、その他の国も同様の規制を講じているが、経済委員会はこの法律案を通して、暗号資産(仮想通貨)の保有金額を保全するのに十分な資本を銀行に保有させるなど、新たな要素を導入している。

経済委員会のドイツ中西部委員であるマルクス・ファーバー(Markus Ferber)氏は「銀行は1ユーロ相当の暗号資産を保有するごとに、1ユーロの自己資本を保有することが義務付けられるだろう」と伝えている。

この動向はEUのさらなる立法を待つ暫定措置であり、世界の銀行規制当局の勧告に沿ったものだという。

またファーバー氏は「このような厳格な資本要件は、暗号資産の世界の不安定さが金融システムに波及するのを防ぐのに役立つ」と述べている。

業界団体である欧州金融市場協会(AFME)は、この法律案には暗号資産の定義がなく、トークン化された証券にも適用されることになりかねないと指摘した。

EU加盟国は、すでにこの法律案を承認している。今後、議員たちは加盟国と最終文書を交渉し、微調整を行っていく予定だ。

なおEU内に支店を持つ外資系銀行は、この協議を注視することになるだろう。

EU諸国は、EU内の顧客にサービスを提供する外国銀行が支店を開設したり、支店をより資本力のある子会社に転換したりするタイミングについて、より寛容なアプローチをとっている。しかしEUの議員たちは1月24日に強硬な姿勢を示すこととなった。

EUは、ブレグジット後に金融センターの競合が目の前に迫っているため、資本市場における「戦略的自律性」の確立に意欲を示している。

AFMEは、EUの国際市場や国境を越えたサービスへのアクセスを厳しくすることによる「重大な悪影響」を避けることが重要であると述べた。

※この記事は「あたらしい経済」がロイターからライセンスを受けて編集加筆したものです。
(Reporting by Huw Jones; Editing by Jan Harvey)
images:Reuters

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竹田匡宏

兵庫県西宮市出身、早稲田大学人間科学部卒業。
「あたらしい経済」の編集者・記者。

兵庫県西宮市出身、早稲田大学人間科学部卒業。
「あたらしい経済」の編集者・記者。

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