日本円ステーブルコイン「JPYC」、一部チェーンで「JPYCv2」へアップデート

JPYCが各ネットワーク上で「JPYCv2」へアップデート

日本円連動ステーブルコイン「JPYC(JPYCoin)」が、「JPYCv1」から「JPYCv2」へアップデートすることが5月14日分かった。

「JPYC」は1JPYC=1円で取引される日本円連動の前払式扱いのステーブルコイン。ERC20規格だが、法的な暗号資産(仮想通貨)に該当しないトークンとなっており、昨年1月下旬よりJPYC社が発行・販売を行っている。現在「JPYC」は、イーサリアム(Ethereum)、ポリゴン(Polygon)、シデンネットワーク(Shiden Network)、グノーシス(Gnosis)、アバランチ(Avalanche)、アスターネットワーク(Astar Network)のブロックチェーンに対応している。

今回「JPYCv2」へアップデートするのは、ポリゴン(Polygon)・シデンネットワーク(Shiden Network)・グノーシス(Gnosis)上で発行される「JPYC」とのこと。現在これらのチェーン上で保有されている「JPYC」は「JPYCv1」の為、5月21日から「JPYCv2」に移行され、5月22日0時からそれぞれのチェーン上で「JPYCv2」に対応したトークンが発行される予定とのこと。

現在ユーザーが保有の「JPYCv1」については、JPYC公式サイトにて「JPYCv2」と交換する機能を実装予定とのことだ。なおアップデートによりトークンのコントラクトアドレスが変更される為、現在の2次流通市場を利用する際は注意が必要とのことだ。

なおアバランチ(Avalanche)とアスターネットワーク(Astar Network)上で発行されている「JPYC」は既に、「JPYCv2」に対応したトークンで発行されているとのこと。

「JPYCv2」へアップデートする目的は、さらなる需要増への対応と、セキュリティ及びガバナンス強化のためと発表されている。資金決済法改正を見据え、世界標準規格に準拠するステーブルコインの実現を目指すという。

なお「JPYCv2」へアップデートすることで、「特定アカウントのブロック」や「ブラックリスト機能」、「当該コントラクトに誤送信されたトークンの引き出し」などが可能となるとのことだ。

さらにこのアップデートには、米ドルステーブルコイン開発企業サークル(Circle)が発行する「USDC」の規格に準拠した「バグ修正及び機能追加の為のスマートコントラクトアップグレード」も含まれるとのことだ。

また「JPYC」の購入申し込みに関しては、5月20日23時59分までのJPYC指定口座への入金分は「JPYCv1」でユーザーウォレットに送信され、それ以降の入金分については「JPYCv2」にて送信されるという。また「JPYC」の購入申込みを送信した日より起算し、7日以内にユーザーからJPYCへ支払いが無い場合は、その購入申込みは無効になるとのこと。

「JPYCv2」への移行に伴い、JPYC公式サービス「JPYC Apps」の利用については5月22日0時以降の注文は「JPYCv2」のみ取り扱うとしている。そのため5月22日以降に「JPYC Apps」を利用する際は、あらかじめ「JPYCv1」を「JPYCv2」交換する必要があるとのこと。

なお「JPYCv1」から「JPYCv2」への公式サイト内交換ページのURLは、5月22日以降に告知されるとのことだ。

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デザイン:一本寿和
images:iStocks/dalebor

この記事の著者・インタビューイ

一本寿和

「あたらしい経済」編集部
記事のバナーデザインを主に担当する他、ニュースも執筆。
「あたらしい経済」で学んだことを活かし、ブロックチェーン・NFT領域のバーチャルファッションを手がけるブランド「JAPAN JACKET」を2021年10月より共同創業。

「あたらしい経済」編集部
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