Web3セキュリティー企業CertiK、タイガーグローバルやセコイアらから調達し評価額20億ドルに

CertiK、タイガーグローバルやセコイアらから調達し評価額20億ドルに

Web3セキュリティー企業のサーティック(CertiK)が、シリーズB3ラウンドの調達を終え、企業評価額が20億ドル(約2400億円)になったことが4月7日に分かった。なお調達額は不明だ。

現在Web3市場でハッキング被害が増えていることが、サーティックの調達につながっているようだ。

ちなみにこのシリーズB3ラウンドは、同社が過去9ヶ月間に行った4回目の資金調達であり、合計調達額は2億3000万ドル(約284億円)となった。

実際に2021年にCertiKの収益は12倍に、利益は3,000倍に急増。2022年Q1では前年同期比のWeb3セキュリティの売上は4倍に成長したとリリースで説明されている。

サーティックは、ブロックチェーン関連のモニタリングツール「Skynet」や分析ツール「Security Leaderboard」などのプロダクトを提供しており、企業のセキュリティ監査のサポートを行なっている。

セキュリティの観点でのWeb3の現状について「2022年はまだ4ヶ月目ですが、4つの大きなブリッジ攻撃(Ronin Network、Wormhole、Qubit Finance、Meter.io)の結果、これまでのところ推定損失額は10億ドル以上となっています」と説明し、「ブリッジ型攻撃とフラッシュ・ローンの両方が今年のトレンドであり、今年はこれらのタイプの事件がさらに多く発生すると予測され、導入前のコード監査の需要をさらに高めることになります」と同社リリースで記載されている。

またWeb3プロジェクト詐欺やラグプル(プール資金の持ち逃げ)も増えてきていることから、同社はKYC(本人確認)および詐欺調査サービスを開始したとのことだ。

このシリーズB3ラウンドは、インサイトパートナーズ(Insight Partners)、タイガーグローバル(Tiger Global)、アドベントインターナショナル(Advent International)が主導し、ゴールドマンサックス(Goldman Sachs)、セコイア(Sequoia)やライトスピード(Lightspeed)などの既存投資家も参加した。

参考:CertiK
images:iStocks/
デザイン:一本寿和

この記事の著者・インタビューイ

竹田匡宏

兵庫県西宮市出身、早稲田大学人間科学部卒業。
「あたらしい経済」の編集者・記者。

兵庫県西宮市出身、早稲田大学人間科学部卒業。
「あたらしい経済」の編集者・記者。

合わせて読みたい記事

米DTCC子会社DTC、SECからノーアクションレター取得。規制下のトークン化サービス検証へ

米国の金融市場インフラを担うデポジトリー・トラスト・アンド・クリアリング・コーポレーション(Depository Trust & Clearing Corporation:DTCC)が、子会社であるデポジトリー・トラスト・カンパニー(Depository Trust Company:DTC)について、米証券取引委員会(SEC)の取引市場部門スタッフからノーアクションレターを取得したと12月11日に発表した

スーパーステートがトークン化株式の直接発行プログラム公開、ソラナとイーサリアムに対応

金融テクノロジー企業のスーパーステート(Superstate)は、イーサリアム(Ethereum)とソラナ(Solana)のブロックチェーン上でトークン化された株式を、米SEC(証券取引委員会)登録の公開企業(上場企業を含む)が直接発行できる新プログラム「ダイレクト・イシュアンス・プログラム(Direct Issuance Programs)」を12月10日に発表した