BNYメロン、米ドルステーブルコイン「USDC」のカストディアンへ

BNYメロン、米ドルステーブルコイン「USDC」のカストディアンへ

米大手金融機関BNYメロン(BNY Mellon)が、米ドルステーブルコインUSDCの関連企業サークル(Circle)と提携したことが3月31日に分かった。

BNYメロンは米国最大級の金融機関で、受託資産は1兆3000億ドル。世界36カ国に拠点があり、従業員数は約5万人ほど。サークル(Circle)は昨年8月に国法銀行化の意向示し、米国証券取引委員会(SEC)へ関連書類を提出した。また昨年サークルは、USDCの準備資産開示を開示し、監査法人が証明業務を実施していた。ちなみにUSDCは2022年3月現在、520億ドル以上流通しているようだ。

両社の提携は、伝統的な資本市場とデジタル資本市場の橋渡し、投資管理、デジタル資産のカストディ、法定通貨および暗号資産(仮想通貨)決済のためのキャッシュマネジメント、決済目的のデジタル通貨の研究などさまざまなトピックについて専門知識の交換を促進するためのものだという。まずBNYメロンはUSDCのカストディ業務を担うようだ。

BNYメロンのアセット・サービシング部門CEO兼デジタル部門責任者のローマン・リーゲルマン(Roman Regelman)氏は次のようにコメントしている。

「資産のデジタル化は、幅広い市場参加者に新たな機会を提供するものであり、私たちの業界は今、進化の途上にあります。BNYメロンは、この進化する市場のプレーヤーに商品とサービスを提供し続けています。USDC準備金のカストディアンとしての当社の役割は、信頼と革新の交差点における当社の役割に基づき、より広い市場をサポートし、顧客に価値をもたらすものです」

サークルの共同創業者兼CEOジェレミー・アレア(Jeremy Allaire)氏は次のようにコメントしている。

「デジタル資産経済における信頼性、安定性、回復力の構築は、サークルのミッションの根幹をなすものです。USDCが飛躍的に成長し続ける中、BNYメロンと協力する機会は、信頼を犠牲にすることなく、従来の金融サービスと新興のデジタル資産市場の架け橋となる方法の一つです。私たちは、それぞれの専門分野を活かして、未来の金融エコシステムを革新し構築していきます」

参考:サークル
デザイン:一本寿和
images:iStocks/master1305・shironosov

この記事の著者・インタビューイ

竹田匡宏

兵庫県西宮市出身、早稲田大学人間科学部卒業。
「あたらしい経済」の編集者・記者。

兵庫県西宮市出身、早稲田大学人間科学部卒業。
「あたらしい経済」の編集者・記者。

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