【取材】ステイクが約33億円規模のファンド、開発者支援でアスターと紫電のエコシステム拡⼤目指す

ステイクが約33億円規模のファンド立ち上げ

⽇本発のパブリックブロックチェーンであるアスターネットワーク(Astar Network)と紫電ネットワーク(Shiden Network)の開発をリードするステイクテクノロジーズ(Stake Technologies Pte Ltd)が、約33億円規模ファンドの立ち上げを9月6日に発表した。

このファンドの名称は「Astar&Shiden エコシステム グロース ファンドⅠ」で、紫電ネットワークの独自トークン「SDN」の初期供給量の6%が拠出される。

ステイクテクノロジーズは、EthereumバーチャルマシンやWebAssembly、Layer2、著名ブロックチェーンとのブリッジ機能等をサポートするスマートコントラクトハブ「アスターネットワーク/紫電ネットワーク」の開発コアチーム。

今年7⽉に紫電ネットワークは、異なるブロックチェーンを接続し相互運⽤性を提供するポルカドット(Polkadot)の実験的ネットワークであるクサマ(Kusama)への接続に成功し、8⽉30⽇にはトークンの移転が可能になっている。

なお紫電ネットワークの「SDN」は現在、「Kraken」、「MEXC」、「Gate」、「Kucoin」の4つの暗号資産取引所に上場している。

今回のファンド組成の目的として「インフラプロジェクトやアプリケーションプロジェクトへの経済的、技術的サポートを通してアスターネットワークと紫電ネットワークのエコシステムを拡⼤」することが挙げられている。

具体的には開発者向け支援プログラムである「Buildersプログラム」参加者、参加プロジェクトへの経済的サポートや、ハッカソンの開催や開発チャレンジ企画の実施、開発者向けイベントやキャンペーンの実施、取引所などとのキャンペーンやプロジェクトへの投資やVCの紹介などが予定されている。

なお「Buildersプログラム」の募集は本日より公式サイトで実施されており、ハッカソンや開発者向けキャンペーンは今後発表されるとのことだ。

「あたらしい経済」は今回のファンド立ち上げに際して、ステイクテクノロジーズの石川駿氏へ取材を行った。

−「Buildersプログラム」にどんなプロジェクトの応募を期待してますか?

アスターネットワーク、紫電ネットワークでアプリケーションを作りやすくするようなインフラプロジェクトや、ユースケースをもたらすDefi、NFT、GeFiなどのアプリケーションプロジェクトの応募に期待しています。

また、他のチェーンとのブリッジや開発者へのベーシックインカムであるdApp Stakingがプロトコルの強みなので、それを生かしたプロジェクトやアイデアは特に大歓迎です。

−どのくらいの数のプロジェクトが採用される予定でしょうか?

ファンドサイズが現時点で約33億円規模でかなりあるため、たくさんのプロジェクトを採用できると考えています。熱量高い方のご応募をお待ちしています。

−日本からの応募もウェルカムですか?

日本からの応募もウェルカムです。日本発のパブリックブロックチェーンと、日本発のアプリケーションでタッグを組んで、グローバルで使われるプロダクトを1つでも多く生み出せればと考えています。経済的支援や技術的支援だけでなく、インキュベーションサポートも可能なので、日本でできるかわからないけどアイデアはある人も是非応援してほしいです!

この記事の著者・インタビューイ

竹田匡宏

兵庫県西宮市出身、早稲田大学人間科学部卒業。
「あたらしい経済」の編集者・記者。

兵庫県西宮市出身、早稲田大学人間科学部卒業。
「あたらしい経済」の編集者・記者。

合わせて読みたい記事

【4/26話題】コンセンシスがETH規制でSECを提訴、米国政府マネーファンドがP2Pで転送可能になど

米コンセンシス、イーサリアム(ETH)規制めぐり米SECを提訴、フランクリン・テンプルトン、「米国政府マネーファンド」をP2Pで転送可能に、オーケーコインジャパンにオプティミズム(OP)上場へ、国内3例目、米決済ストライプ、「USDC支払い」今夏から導入へ、Fireblocks、機関向けのDeFiセキュリティ機能を拡張、アーサーヘイズ、ビットコインの強気相場続くと予想、コスモス「IBC」でトークン無限発行のバグ修正、アシメトリックリサーチ報告、ビットコインの改善提案「BIP420」公開、スマコン追加やゼロ知識証明など実装に向け、エルサルバドル、公式デジタルウォレット「Chivo」のソースコード流出、米SEC、テラフォームラボと創業者に約53億ドルの支払い命じる