インド暗号資産取引所ワジールX、外国為替管理法の違反疑い

インド暗号資産取引所ワジールX、外国為替管理法の違反疑い

インド政府の法執行および経済情報機関であるDirectorate of Enforcement(ED)が、同国の暗号資産(仮想通貨)取引所であるWazirX(ワジールX)に対し外国為替管理法(FEMA)の規則に違反した疑いがあるとして、公正通知書(SCN)を6月10日発行した。

EDは中国の違法オンラインアプリに対して行われたマネーロンダリング調査をきっかけに、ワジールXの調査を開始したという。調査の過程で告発された中国人が、海外から受けた指示に基づき、インドルピーの預金をワジールXにて暗号資産USDTに変換し、Binance(バイナンス)のウォレットに送金することで、約57億ルピー(約85億円)相当の犯罪収益が洗浄されていたことが判明していたとのことだ。

これを受けFEMAの調査を開始。その調査によるとワジールXは暗号資産取引所の運営方法、帳簿管理、デューデリジェンス基準、ブロックチェーンへの取引記録の方法などに明らかな問題があることが確認されたとのことだ。

ブロックチェーンメディアTheBlockによるとワジールXはこの件に対し「私たちは適用されるすべての法律を遵守している。公式のID情報を用いて、我々のプラットフォーム上のすべてのユーザーを追跡することができる」と説明したとのことだ。

参考:EDTheBlock
デザイン:一本寿和
images:iStocks/GEMINI-PRO-STUDIO・Pict-Rider

この記事の著者・インタビューイ

大津賀新也

「あたらしい経済」編集部
記者・編集者
ブロックチェーンに興味を持ったことから、業界未経験ながらも全くの異業種から幻冬舎へ2019年より転職。あたらしい経済編集部では記事執筆の他、音声収録・写真撮影も担当。

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ブロックチェーンに興味を持ったことから、業界未経験ながらも全くの異業種から幻冬舎へ2019年より転職。あたらしい経済編集部では記事執筆の他、音声収録・写真撮影も担当。

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