SWIFTとアクセンチュア、中銀デジタル通貨での国際決済に関する共同論文発表

SWIFTとアクセンチュア、中銀デジタル通貨での国際決済に関する共同論文発表

SWIFT(国際銀行間通信協会)とアクセンチュア(Accenture)が中央銀行デジタル通貨(CBDC)に関する共同論文を5月11日発表した。

この共同論文「中央銀行のデジタル通貨を探る:国際決済にどのように役立つのか(Exploring central bank digital currencies: How they could work for international payments)」では、国際的な決済におけるCBDCの機会と課題が論じられており、「CBDCが国や地域を越えて移動する方法」、「既に存在する通貨の組み合わせにCBDCを統合する方法」、そして「そのような方法へシフトする現実性」を探り、CBDCが国際的な決済において実行可能なソリューションとなるために必要なことを説明するとしている。

論文概要によると「CBDCの成功には相互運用性が鍵となる」としており、CBDCの継続的な探求は可能な限り既存の決済レールを活用し、新しいソリューションは現在のインフラの延長線上にあるものとなり、SWIFTはCBDCを含む決済エコシステムにおいて独自の役割を果たすことになると結論づけたと説明している。

SWIFTのChief Innovation Officerであるトーマス・ズシャック(Thomas Zschach)氏は「CBDCをベースにした決済インフラを効率化し、より広い経済圏と相互運用できるようにするには、いくつかの新しい課題があります。しかし大半は既存の決済ソリューションが直面している課題と同じです。

SWIFTは中立で通貨にとらわれない協同組合として、200カ国以上の11,000の機関にサービスを提供し、世界中の中央銀行に監視されているため、この議論や将来のお金の進化に密接に関わることができる立場にあります。

私たちはCBDCに関連する問題についてコミュニティを積極的にサポートし、エンド・ツー・エンドの即時取引という戦略的ビジョンに沿った責任あるイノベーションを推進することを楽しみにしています」と述べている。

編集部のコメント

SWIFTは国際銀行間の送金や決済に利用される安全なネットワーク等を提供する非営利法人です。1万を超える世界中の金融機関が、SWIFTの標準化された通信フォーマットを利用して日々大量の決済業務等を行っています。

参考:SWIFT「中央銀行のデジタル通貨を探る:国際決済にどのように役立つのか(Exploring central bank digital currencies: How they could work for international payments)」

(images:iStocks/Pavel_R・Ninja-Studio

この記事の著者・インタビューイ

あたらしい経済 編集部

「あたらしい経済」 はブロックチェーン、暗号通貨などweb3特化した、幻冬舎が運営する2018年創刊のメディアです。出版社だからこその取材力と編集クオリティで、ニュースやインタビュー・コラムなどのテキスト記事に加え、ポッドキャストやYouTube、イベント、書籍出版など様々な情報発信をしています。また企業向けにWeb3に関するコンサルティングや、社内研修、コンテンツ制作サポートなども提供。さらに企業向けコミュニティ「Web3 Business Hub」の運営(Kudasaiと共同運営)しています。

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