ロビンフッドチェーン、約1.68万ETHを収益分配。90日換算でロビンフッドQ2純収益の約6%相当

約1.68万ETHを90対10で分配

米金融サービス企業ロビンフッド・マーケッツ(Robinhood Markets)が展開するイーサリアム(Ethereum)レイヤー2「ロビンフッド・チェーン(Robinhood Chain)」で、手数料収集先となっている2つの収益分配コントラクトから、7月20日から9月7日までに合計約16,848ETHが分配されていることが分かった。オンチェーン分析プラットフォーム「アーカム(Arkham)」で9月9日時点で確認できる。

ロビンフッド・チェーンはアービトラム(Arbitrum)の技術を基盤とし、イーサリアムへ決済するL2として構築されている。ロビンフッドは同チェーンを、株式などのトークン化された現実資産(RWA)を含む金融サービス向けのパーミッションレスなブロックチェーンとして位置付けている。同チェーンではETHがネイティブのガストークンとして使われる。ユーザーが支払うトランザクション手数料の一部は、チェーンの手数料収集先へETHで送られる。

今回確認した約16,848ETHのうち、約90%にあたる約15,163ETHは特定のアドレスへ、約10%の約1,685ETHはアービトラム側のコントラクトへ送られている。収益分配コントラクト「RewardDistributor」では、2つの送金先に対する配分比率が「9,000」と「1,000」に設定されている。実際の送金も、この90対10の比率で行われている。なお、90%側のアドレスについて、アーカムおよびロビンフッド・チェーンのブロックエクスプローラーでは所有者を確認できない。

10%側への分配は、ロビンフッド・チェーンが参加する「アービトラム・エクスパンション・プログラム(Arbitrum Expansion Program:AEP)」の仕組みと一致する。AEPは、アービトラムの技術スタックを利用した独自チェーンの構築・運用を可能にするプログラムだ。ロビンフッド・チェーンは同プログラムを利用して構築されており、プロトコル純収益の10%をアービトラムのエコシステムへ還元する。

AEPではプロトコル純収益を、取引手数料やトランザクションの順序付けに伴う手数料などの総収益から、基盤チェーンへの決済費用やデータ可用性へのデータ記録費用を差し引いた金額と定義している。ロビンフッド・チェーンはイーサリアムへ決済するため、この場合の基盤チェーンはイーサリアムとなる。

90日換算ではロビンフッドQ2純収益の約6%に相当

ロビンフッド・チェーンで確認された50日間の分配ペースを90日間に単純換算すると、約7,580万ドル(約117億円)となる。これはロビンフッドが7月29日に発表した2026年第2四半期(4〜6月)の純収益13億800万ドル(約2,010億円)の約5.8%に相当する。

この試算では、7月20日から9月7日までに分配された約16,848ETHを、9月9日時点のETH価格約2,500ドルで換算した。50日間の分配額は約4,210万ドル(約65億円)で、1日あたり約84万ドル(約1.3億円)となる。

アービトラム側への10%を除き、90%側のアドレスへ分配された約15,163ETHだけを90日換算した場合は約6,820万ドル(約105億円)となる。これはロビンフッドの第2四半期純収益の約5.2%に相当する。

ただし、ロビンフッド・チェーンのプロトコル収益と、ロビンフッド・マーケッツが決算で計上する純収益は異なる。今回の試算は両者の規模感を比較したものであり、90%側のアドレスの所有者も確認できていない。このため、同アドレスへの分配額がロビンフッド・マーケッツの会計上の収益として計上されることを示すものではない。

参考:アーカム
画像:PIXTA

関連ニュース

関連するキーワード

この記事の著者・インタビューイ

渡邉洋輔

「あたらしい経済」編集部 記者
ブロックチェーンおよびデジタル資産分野を専門とし情報発信を行っている。オンチェーンデータや流動性構造など、市場設計の観点からのリサーチにも取り組んでいる。

「あたらしい経済」編集部 記者
ブロックチェーンおよびデジタル資産分野を専門とし情報発信を行っている。オンチェーンデータや流動性構造など、市場設計の観点からのリサーチにも取り組んでいる。

合わせて読みたい記事