ドラゴンフライ、6.5億ドル規模のファンドIVを組成。金融ユースケース拡大に賭け

ドラゴンフライが弱気相場下で6.5億ドル規模の調達

暗号資産ベンチャーファンドのドラゴンフライ(Dragonfly)のマネージングパートナーであるハシーブ・クレシ(Haseeb Qureshi)氏が、第4号ファンド「ドラゴンフライ・ファンドIV」を6億5,000万ドル(約996億円)規模でクローズしたと、2月17日に自身のXアカウントで明らかにした。

クレシ氏は投稿の中で、現在の市場環境について「市場心理は冷え込み、恐怖感が強く、弱気相場の暗さが広がっている」と表現した。一方で、ドラゴンフライはこれまでのファンドの多くを弱気相場の中で立ち上げてきたと説明している。

同氏によると、ドラゴンフライは2018年のICO市場低迷期にファンドIを、また2022年の「テラ(Terra)」崩壊直前にファンドIIIを調達した。いずれも投資環境としては厳しい局面だったが、結果的には「最も良い投資時期だった」と振り返っている。今回のファンドIVについてクレシ氏は、「暗号資産の革命は、依然として指数関数的成長の初期段階にある」という見立てに基づく、同社にとって「これまでで最大の賭け」だと位置付けた。

クレシ氏は先週、暗号資産の非金融ユースケースについて「失敗した」との見解を示し、業界内で議論を呼んだ。同氏は、非金融分野が普及しなかった理由について、規制や環境要因ではなく「市場の需要不足」にあると説明している。

同氏は、もし詐欺の横行や規制の不透明さが主因であれば、より強い規制圧力を受けてきた金融分野こそが先に淘汰されるはずだと指摘する。一方で、実際にはビットコイン(BTC)やステーブルコイン、分散型金融(DeFi)、現実資産(RWA)のトークン化といった金融ユースケースは、ユーザー主導で採用が進んできたと述べている。

クレシ氏はさらに、世界各地の金融機関が暗号資産戦略の構築を急いでいる点にも言及している。実際に、トークン化預金やオンチェーン決済、ステーブルコインを活用した決済インフラの整備など、既存金融と暗号資産を接続する取り組みが進んでいる。

なおドラゴンフライの投資先としては、予測市場プラットフォームを運営するポリマーケット(Polymarket)のほか、合成ドルを提供するエセナ(Ethena)、決済関連のレイン(Rain)、暗号資産決済ネットワークのメッシュ(Mesh)などが挙げられており、同氏は「成長がそれ自体を物語っている」としている。

今回のファンドIVのクローズは、暗号資産の非金融ユースケースを巡る評価と、金融領域で進む実需の拡大という同氏の認識を、投資行動として具体化したものといえる。

画像:iStocks/BadBrother・metamorworks

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