米SECがソラナ(SOL)現物ETF承認か、発行会社に7月末まで修正申請要請=報道

米SECがSOL現物ETF承認か

米証券取引委員会(SEC)が、暗号資産(仮想通貨)ソラナ(SOL)の現物ETF(上場投資信託)に関する「S-1申請書(Form S-1)」登録届出書について、発行企業に対し7月末までに修正申請を行うよう求めているようだ。事情に詳しい関係者2名からの情報として、メディア「コインデスク(Coin Desk)」が7月8日に報じた。

なおこれまでにSECへソラナ現物ETFを申請しているのは、ビットワイズ(Bitwise)やカナリー(Canary)、ヴァンエック(VanEck)、21シェアーズ(21Shares)、フランクリンテンプルトン(Franklin Templeton)、インベスコキャピタルマネジメント(Invesco Capital Management)などの資産運用会社だ。

関係者によると、SECによる「S-1申請書」の審査期限は10月10日までとされているが、それ以前に1件以上のETFを承認する可能性があると指摘したという。

その背景には、米国初のステーキング対応SOL現物ETF「レックス-オスプレイSOL+ステーキングETF(REX-OSPREY SOL + STAKING ETF:SSK)」の存在があるとされている。

「SSK」は米暗号資産運用会社レックスシェアーズ(REX Shares)および、オスプレイファンズ(Osprey Funds)が共同で立ち上げた上場投資信託。同ETFは7月2日、米証券取引所シーボーBZX取引所(Cboe BZX exchange)で上場および取引が開始された。

なお「SSK」は、現物SOLを直接保有し、ステーキング報酬を配当として還元するETFFであり、1940年投資会社法に基づいている。この形式のETFは、SECが止めなければ自動的に発効される(実質SECの承認は不要)。

一方ビットワイズら資産運用会社が申請中のETFは、コモディティ信託型となっており、現物の価格連動によるエクスポージャー提供とステーキング報酬還元を付与したものとなる。この形式は「19b-4申請書(Form 19b-4)」の提出が必要となっており、SECが必ず承認・却下の判断を下す必要がある。

関係者によればSECは、「SSK」の上場を受けて、特定のETFが他に先行して上場する事態を避けるため、対応を急いでいるという。

SECは6月、ソラナ現物ETFの申請に対して「ステーキング条項を明記して」再提出するようコメントし、7月末を最終リフィリング期限に設定。最終判断は10月10日となっている。しかし関係者からの話が正しければ、上記のような懸念事項を避けるため、今回SECは最終判断前に同ETFの承認を進める方針をとった可能性がある。

ETFの新規上場に向けた承認プロセスとして第1段階は「S-1申請書」を届け出る必要がある。次段階は「19b-4申請書(Form 19b-4)」の提出となり、SECが同書類を受理次第、次の審査を経て「S-1申請書」の最終承認または却下が決定される。

参考:コインデスク
画像:PIXTA

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一本寿和

「あたらしい経済」編集部
記事のバナーデザインを主に担当する他、ニュースも執筆。
「あたらしい経済」で学んだことを活かし、ブロックチェーン・NFT領域のバーチャルファッションを手がけるブランド「JAPAN JACKET」を2021年10月より共同創業。

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