米ストライプ、101カ国対応の「ステーブルコイン金融口座」提供開始

Stripeがステーブルコイン金融口座を提供開始

決済インフラ提供の米ストライプ(Stripe)が、ステーブルコイン残高を活用して世界101カ国で資金の送受信を行える機能「ステーブルコイン金融口座(Stablecoin Financial Accounts)」を提供開始した。ストライプのXアカウントより5月8日に発表された。なお日本は同機能の利用対象国には含まれていない。

「ステーブルコイン金融口座」では、ユーザーが法定通貨および暗号資産(仮想通貨)の決済レールを通じて、米ドルまたはステーブルコインでの送受信、およびステーブルコイン残高での保管が可能とのこと。同機能は現在、限定公開されており、早期利用を希望する事業者はアクセスの申し込みができる。

具体的に「ステーブルコイン金融口座」では、ユーザーがストライプのダッシュボード上でアカウント情報を取得し、その情報を使って第三者から資金を受け取れるという。また残高への資金追加は、ACH(米国自動決済機構)や電信送金、暗号資産ウォレット経由での送金にも対応しているとのこと。

資金追加後は、外部の銀行口座や暗号資産ウォレットへの資金移動、他者への支払いも可能となっている。

なおステーブルコインの残高は、ストライプ傘下のカストディ企業ブリッジ(Bridge)によって保管されるという。そしてその残高は、米サークル(Circle Internet Financial)発行の米ドルステーブルコイン「USDC」、またはブリッジの独自ステーブルコイン「USDB」で構成されるという。

「USDB」は一般に流通しないクローズドループ型のステーブルコインであり、常にブラックロックの短期マネーマーケットファンドおよび現金により1:1で米ドルに裏付けられているとのこと。

なお送金先が暗号資産ウォレットでない場合、送金時に為替レートに基づいて受取額が自動的に算出されるとのこと。この際に正確なレートは保証されないというが、ユーザーは送金前にコストと送金内容の内訳を確認できるとのことだ。

参考:ストライプ
画像:iStock/Makalo86

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この記事の著者・インタビューイ

一本寿和

「あたらしい経済」編集部
記事のバナーデザインを主に担当する他、ニュースも執筆。
「あたらしい経済」で学んだことを活かし、ブロックチェーン・NFT領域のバーチャルファッションを手がけるブランド「JAPAN JACKET」を2021年10月より共同創業。

「あたらしい経済」編集部
記事のバナーデザインを主に担当する他、ニュースも執筆。
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