EthenaとSecuritize、RWA特化チェーン「Converge」のテックスペックとロードマップ公開

EthenaとSecuritizeがRWA特化チェーン「Converge」の詳細発表

DeFi(分散型金融)プラットフォーム「エセナ(Ethena)」とデジタル資産発行プラットフォーム運営の「セキュリタイズ(Securitize)」が共同開発する新ブロックチェーン「コンヴァージ(Converge)」の技術仕様とロードマップが4月17日に発表された。

なおこのブロックチェーンは、実物資産(RWA)とDeFi(分散型金融)の融合を促進するために開発された。

「コンヴァージ」では、高性能なEVM(イーサリアム仮想マシン)環境を提供し、100ミリ秒のブロックタイムと「ギガガス(Gigagas)」と呼ばれる高スループットを実現する計画だ。

また「エセナ」の「USDe」とブラックロック(BlackRock)の証券型ステーブルコインの「BUIDL」を担保とするステーブルコイン「USDtb」をガストークンとして採用する。

この新ブロックチェーンは、イーサリアム(Ethereum)のレイヤー2のアービトラム(Arbitrum)の技術とセレスティア(Celestia)のデータ可用性(DA)ネットワークを活用して構築される。またカスタムG2シーケンサー(トランザクションを取りまとめるインフラ)を使用することで、従来のEVMベースのネットワークの限界を超えるスループットを目指しているとのことだ。

セキュリティ面では「Converge Validator Network(CVN)」を導入し、「エセナ」のガバナンストークン「ENA」をステーキングした検証者がネットワークセキュリティを担保する。「CVN」はセキュリティ評議会として機能し、緊急時の介入やサーキットブレーカーの実行、重要なガバナンス提案の審査などを行う権限を持つ。

「コンヴァージ」は今後、完全にパーミッションレスなDeFiエコシステムと、TradFi(伝統的金融)による許可制のRWA資産のためのパーミッション型アプリケーションの両方をサポートする。これにより、アーベ(Aave)、ペンドル(Pendle)、モルフォ(Morpho)などの既存DeFiプロトコルの機関投資家向け製品と、Securitizeの許可型トークン化RWA資産が同じチェーン上で共存できる。

「セキュリタイズ」のCEOであるカルロス・ドミンゴ(Carlos Domingo)氏は「テストネットを数週間以内に開始し、メインネットは第2四半期末までに稼働させる計画」と述べていると報道されており、アンコレイジ(Anchorage)やファイアブロックス(Fireblocks)などのサードパーティ統合も進行中だという。

「エセナ」は、「コンヴァージ」上に独自のDEX(分散型取引所)である「イセリアル (Ethereal)」用の独自のブロックスペースを持ち、取引確認の高速化を実現する予定とのことだ。「Ethereal」は「1秒あたり100万以上の注文処理と1秒あたり2,000以上のオンチェーン取引」という高いパフォーマンスを目指しているという。 

参考:コンヴァージブログ
画像:iStocks/StationaryTraveller・iam2mai

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この記事の著者・インタビューイ

田村聖次

和歌山大学システム工学部所属
格闘技やオーケストラ、茶道など幅広い趣味を持つ。
SNSでは、チェコ人という名義で、ブロックチェーンエンジニアや、マーケターとしても活動している。「あたらしい経済」の外部記者として記事の執筆も。

和歌山大学システム工学部所属
格闘技やオーケストラ、茶道など幅広い趣味を持つ。
SNSでは、チェコ人という名義で、ブロックチェーンエンジニアや、マーケターとしても活動している。「あたらしい経済」の外部記者として記事の執筆も。

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