ロシア、低電力地域での冬季の暗号資産マイニング制限

ロシアの低電力地域での暗号資産マイニングが制限

ロシアは、冬季の電力不足を防ぐため、シベリアのいくつかの地域で暗号資産(仮想通貨)のマイニングを禁止し、併合を宣言したウクライナの地域でもマイニングを制限したと、政府委員会が11月19日に発表した。

この禁止措置はバイカル湖周辺の3地域で冬季に実施される。バイカル湖周辺では、主に大規模水力発電所で発電される電力コストの安さから、近年暗号資産のマイニングが盛んに行われてきた。

ウクライナの併合地域では、ロシアが2022年に軍隊を派遣して以来、エネルギーインフラの多くが破壊され、電力不足に陥っている。

公式の推計によると、ロシアでの暗号資産マイニングは年間160億キロワット時を消費している。これは同国の電力消費量の約1.5%に相当し、厳しい気候の地域にとって大きな課題となっている。

米国、 中国、カザフスタン、カナダとともに、ロシアは暗号資産マイニングにおける世界的なリーダーである。ロシアは今年、この活動を規制する新しい法律を制定し税金を導入。マイニング業者から年間最大2,000億ルーブル(20億ドル)の徴収を見込んでいた。

(1ドル=100.5705ルーブル)

※この記事は「あたらしい経済」がロイターからライセンスを受けて編集加筆したものです。
Russia restricts cryptocurrency mining in low-energy regions
(Reporting by Gleb Bryanski; Editing by Tomasz Janowski)
翻訳:大津賀新也(あたらしい経済)
画像:Reuters

関連ニュース

関連するキーワード

この記事の著者・インタビューイ

大津賀新也

「あたらしい経済」編集部
副編集長
ブロックチェーンに興味を持ったことから、業界未経験ながらも全くの異業種から幻冬舎へ2019年より転職。あたらしい経済編集部では記事執筆の他、音声収録・写真撮影も担当。

「あたらしい経済」編集部
副編集長
ブロックチェーンに興味を持ったことから、業界未経験ながらも全くの異業種から幻冬舎へ2019年より転職。あたらしい経済編集部では記事執筆の他、音声収録・写真撮影も担当。

合わせて読みたい記事

カルシ、米国向けにセイネイティブの「SEI」と「USDC」入出金に対応

米予測市場プラットフォームのカルシ(Kalshi)で、レイヤー1ブロックチェーン「セイ(Sei)」のネイティブトークンSEIおよび同ネットワーク上の米ドル建てステーブルコインUSDCの入出金が可能になり、同資産を用いたイベント契約取引の資金移動ができるようになった。Xより12月3日に発表されている

シタデル・セキュリティーズ、トークン化証券とDeFiに取引所・証券会社規制の適用を提言。業界側から反発の声も

米大手マーケットメイカーのシタデル・セキュリティーズ(Citadel Securities)が、トークン化された米国株式を取り扱うDeFi(分散型金融)プロトコルに対しても、取引所およびブローカー・ディーラーとしての規制を適用すべきだとする意見書を米証券取引委員会(SEC)に12月2日に提出した