オンチェーン情報追跡「Arkham」、ブラックロックら4社の「現物ビットコインETF」のアドレス特定か

4つのオンチェーンアドレス特定か

オンチェーン情報を追跡する為のインテリジェンス・プラットフォーム「アーカム(Arkham)」が、米国で提供されている現物ビットコイン(BTC)ETF(上場投資信託)の裏付けとなるビットコインのオンチェーンアドレスを特定したようだ。Xにて1月22日報告している。

アーカムが特定したオンチェーンアドレスは、ブラックロック(BlackRock)、ビットワイズ(Bitwise)、フィデリティ(Fidelity)、フランクリン(Franklin)が発行した4つのビットコインETFに紐づいたものである。

データによれば、ブラックロックのETF「iシェアーズ・ビットコイン・トラスト(iShares Bitcoin Trust:IBIT)」は、記事執筆時点(2024年1月24日11:50)で、約15.8億ドル(約2,340億円)相当の39,925BTCを保有しているとのこと。

またフィデリティの「フィデリティ・ワイズ・オリジン・ビットコインファンド(Fidelity Wise Origin Bitcoin Fund:FBTC)」は約10.8億ドル(約1,600億円)相当の27,363BTCを保有しているという。

ちなみに「アーカム」が特定したアドレスを確認すると、ビットワイズの「ビットワイズビットコインETF(Bitwise Bitcoin ETF:BITB)」は約4.4億ドル(約651億円)相当の11,188BTCを保有している。

またフランクリンの「フランクリンビットコインETF(Franklin Bitcoin ETF:EZBC)」は約5000万ドル(約74.5億円)相当の1,276BTCを保有していることが確認できる。

アーカムは昨年9月、大手暗号資産運用会社グレースケール・インベストメンツ(Grayscale Investments)の投資信託である「グレースケール・ビットコイン・トラスト(GBTC)」に関連するビットコインのアドレスを特定。

現在、同アドレスの総保有量は約288億ドル(約4.2兆円)だ。

なお現在の「GBTC」は、元々グレースケールが運用していたビットコイン投資信託を名称そのままにETFへ転換している。米証券取引委員会(SEC)はこの転換について、当初承認を拒否したが、グレースケールが起こした裁判によって、昨年8月にSECは裁判所から承認拒否を取り消すよう命じられた。

その判決後となる今月11日グレースケールは、既存のビットコイン投資信託のETFへの転換が承認されたことで、一夜にして多額の運用資産を持つ世界最大のビットコインETFを誕生させ、出来高でも競合他社をリードした。

なお、承認された現物ビットコインETFを取り扱う企業は、前述した5社のグレースケール、ビットワイズ、ブラックロック、フィデリティ、フランクリンの他、ハッシュデックス(Hashdex)、ヴァルキリー(Valkyrie)、BZX、インベスコ(Invesco)、ヴァンエック(VanEck)、ウィズダムツリー(WisdomTree)を含む11社である。

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参考:グレースケールのアドレス
images:iStock/Who_I_am・your_photo

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この記事の著者・インタビューイ

髙橋知里

「あたらしい経済」編集部 記者・編集者
同志社大学神学部を卒業後、放送局勤務を経て、2019年幻冬舎へ入社。
同社コンテンツビジネス局では書籍PRや企業向けコンテンツの企画立案に従事。「あたらしい経済」編集部では記事執筆を担当。

「あたらしい経済」編集部 記者・編集者
同志社大学神学部を卒業後、放送局勤務を経て、2019年幻冬舎へ入社。
同社コンテンツビジネス局では書籍PRや企業向けコンテンツの企画立案に従事。「あたらしい経済」編集部では記事執筆を担当。

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