バイナンスのタイ部門「Gulf Binance」、2024年初めに開設へ

Gulf Binanceが2024年初めに開設へ

海外大手暗号資産(仮想通貨)取引所バイナンス(Binance)のタイ部門が、来年2024年初めに開設するようだ。

タイにおいてバイナンスは、同国のIT関連企業ガルフイノーバ(Gulf Innova Company)との合弁会社「ガルフバイナンス(Gulf Binance)」にて事業を開始する予定。

ガルフイノーバの親会社で、タイ最大の独立系発電企業ガルフエナジーデベロップメント(Gulf Energy Development)がタイ証券取引所(SEC)に対し、デジタルアセット事業を開始する旨の報告書を11月15日に提出している。

その書類によると「ガルフバイナンス」運営のデジタル資産プラットフォームでは、規制に準拠した形で、暗号資産とデジタルトークンに関する交換と仲介のサービスを提供するとのこと。

同プラットフォームによるサービスは、当初は招待制で公開され、2024年初めには一般ユーザーに公開される予定であるとのことだ。

書類にてガルフエナジーデベロップメントは、「当社は、グローバルに標準化されたプラットフォームを持つガルフバイナンスが、デジタル資産インフラとブロックチェーン技術のサービス提供を通じて、タイにおけるサービスレベルを向上させ、同国のブロックチェーンエコシステムの進歩を促進すると確信している」と述べている。

なおバイナンスは2021年7月、タイSECより同国にてライセンス無しでデジタル資産ビジネスを運営しているとし、刑事告訴されていた。

その後バイナンスは、昨年1月にガルフイノーバと、タイでの暗号資産取引所設立に向けてMoU(覚書)を締結。

続けて同年4月には、バイナンスの米国拠点バイナンスUS(Binance US)が、ガルフエナジーデベロップメントよりシリーズシードの優先株式で資金調達を実施。その資金により、人員拡充やマーケティング活動、プロダクト拡大、将来的な買収の資金に充て、2、3年後に米国でIPO(新規株式公開)を進めるとしていた。

そして今年5月には「ガルフバイナンス」が、タイ財務省から「デジタル資産運用ライセンス」取得したことを報告。2023年第4四半期(10月から12月)までにタイで事業を開始する予定であると発表していた。

関連ニュース

参考:提出書類
images:iStocks/Abscent84・intriceight

関連するキーワード

この記事の著者・インタビューイ

大津賀新也

「あたらしい経済」編集部
記者・編集者
ブロックチェーンに興味を持ったことから、業界未経験ながらも全くの異業種から幻冬舎へ2019年より転職。あたらしい経済編集部では記事執筆の他、音声収録・写真撮影も担当。

「あたらしい経済」編集部
記者・編集者
ブロックチェーンに興味を持ったことから、業界未経験ながらも全くの異業種から幻冬舎へ2019年より転職。あたらしい経済編集部では記事執筆の他、音声収録・写真撮影も担当。

合わせて読みたい記事

【5/17話題】スラッシュがSlash Vプリカ SHOP開始、SECのSAB121覆す決議案が可決など

スラッシュが「Slash Vプリカ SHOP」開始、暗号資産でVプリカ購入可能に、米上院、SECの暗号資産会計ルール「SAB121」を覆す決議案を可決、インド証券取引委員会、暗号資産取引の監督に前向き、準備銀行とは対照的に、仏証券監督当局、投資家にBybitの無登録営業を警告、KuCoin、ナイジェリアの規制準拠に向け一部サービスを停止、米CME、ビットコイン現物取引の提供検討か=報道、リップル、「XRP Ledger」をコスモスのインターチェーンに接続、マスターカードがカーボンクレジットのトークン化における概念実証完了、スタンダードチャータード銀行らと、DTCC、大手銀行らとファンドのトークン化推進する「Smart NAV」の実証実験完了。チェーンリンク活用で

︎マスターカードがカーボンクレジットのトークン化における概念実証完了、スタンダードチャータード銀行らと

決済大手の米マスターカード(Mastercard)が、スタンダードチャータード銀行香港(Standard Chartered Hong Kong:SCBHK)及びその関連会社と、顧客預金およびカーボンクレジットのトークン化における試験的な概念実証(proof-of-concept pilot:PoC pilot)の完了を5月14日発表した