バイナンスが自社ステーブルコイン「BUSD」に注力か、USDCやUSDPなど取引非対応へ

バイナンスが「BUSD」に注力か、USDCやUSDPなど取引非対応へ

暗号資産(仮想通貨)取引所を運営するバイナンス(Binance)が、今後同社発行のステーブルコイン「Binance USD:BUSD」を優先的に取り扱っていく方針を9月6日に発表した。

バイナンスはユーザーの流動性と資本効率を高めるため、主要なステーブルコインである「USDC」、「USDP」、「TUSD」などユーザーの既存残高と新規入金を自動的に1対1の割合で「BUSD」に変換していくという。バイナンスの「BUSD」への自動変換は、今月29日の3時より(UTC)より行われる予定だ。なおユーザーの出金時のステーブルコインの選択には影響しないとのことで、引き続き「BUSD」建ての口座残高と1対1の割合でUSDC、USDP、TUSDで出金することが可能とのことだ。

そして主要なステーブルコインを利用した取引サービスも徐々に利用できなくなっていくとのことだ。スポット取引では9月26日3時(UTC)より「USDC/BUSD」、「USDC/USDT」、「USDP/BUSD」、「USDP/USDT」、「TUSD/BUSD」、「TUSD/USDT」の取引ペアが廃止されるという。

また9月29日3時(UTC)からは「ADA/USDC」、「ATOM/USDC」、「AUD/USDC」、「BCH/USDC」、「BNB/USDC」、「BTC/USDC」、「BTTC/USDC」 、「EOS/USDC」、「ETH/USDC」、「LINK/USDC」、「LTC/USDC」、「SOL/USDC」、「TRX/USDC」、「WIN/USDC」、「XRP/USDC」、「ZEC/USDC」、「BNB/USDP」、「BTC/USDP」、「ETH/USDP」、「ADA/TUSD」、 「BNB/TUSD」、「BTC/TUSD」、「ETH/TUSD」、「TRX/TUSD」、「XRP/TUSD」の取引ペアが廃止される予定だ。

また先物取引、ステーキングサービス、Binance Payなどそのほか多くのサービスでも主要ステーブルコインの対応をストップする動きを発表している。

なお「BUSD」は、バイナンスと米暗号資産インフラ企業パクソス(Paxos)が発行する、米ドルと1:1の価値でペッグされたステーブルコインだ。「BUSD」の裏付け資産は96%が現金または現金相当物で、4%が米国財務省証券となっており、ニューヨーク州金融サービス局(NYDFS)によって承認されている。また特徴としては、高速かつ低コストな取引が可能で、イーサリアム(ETH)基盤のERC-20トークンと、バイナンス・チェーンのBEP-2トークンでサポートされている。

参考:Binance
images:iStocks/Who_I_am
デザイン:一本寿和

この記事の著者・インタビューイ

竹田匡宏

兵庫県西宮市出身、早稲田大学人間科学部卒業。
「あたらしい経済」の編集者・記者。

兵庫県西宮市出身、早稲田大学人間科学部卒業。
「あたらしい経済」の編集者・記者。

合わせて読みたい記事

【5/7話題】ロビンフッドが米SECから強制措置の警告、JPYCが電算システムから資金調達など

ロビンフッドが米SECから強制措置の警告、暗号資産取引の提供で、米コインベースが集団訴訟に直面、未登録証券の販売と無認可ブローカー運営の指摘で、日本円ステーブルコイン「JPYC」、J-KISSで電算システムから資金調達、ビットコイン開発者にエドワード・スノーデンが警鐘鳴らす、プライバシー強化は急務、米ブロック、ビットコイン製品の粗利10%で毎月BTC購入へ、ムーンペイ、ペイパルアカウントで暗号資産の購入が可能に。米ユーザー向け、アーベ(AAVE)、v4開発に向け温度感チェック実施へ、アニモカがビットコインベースのプロジェクト展開へ、分散型プロトコル「OPAL」上で