ウィンクルボス兄弟のジェミナイ、暗号資産カストディShard X買収

米Gemini、暗号資産カストディShard X買収

暗号資産(仮想通貨)取引所とカストディサービスを運営する米ジェミナイ(Gemini)が、暗号資産カストディサービスのスタートアップであるShard X(シャードエックス)の買収を行ったことを6月9日発表した。

なお買収額については公開されていない。今回の買収はジェミナイとしてはNFT マーケットプレイスのNifty Gateway(ニフティーゲートウェイ)、暗号資産クレジットカード企業のBlockrize(ブロックライズ)に続き3度目の事例となる。

シャードエックスは、入力情報をセキュアに分割する秘密計算技術であるマルチパーティコンピュテーション(MPC)技術のリーディングデベロッパーであり、ハードウェア・セキュリティ・モジュール(HSM)などの高セキュリティ環境で動作することを目的としたポータブルなMPCの開発を行っている。

レジャーインサイツによると、現在大手デジタル資産カストディ会社の多くはMPCを使用しているという。MPCを使用することで、デジタル資産のロックを解除できる単一の鍵はなくなり、代わりに鍵は分散されたフラグメント(断片)に分割され、ハッキングが困難になるとのことだ。

リリースによるとジェミナイは、シャードエックスのMPC技術をジェミナイにて利用することで、顧客資産の移転スピードの大幅向上とプラットフォーム上での新規資産のリストアップや利用サポートを提供するとのことだ。

参考:Geminiledgerinsights
デザイン:一本寿和
images:iStocks/kazuma-seki

この記事の著者・インタビューイ

大津賀新也

「あたらしい経済」編集部
記者・編集者
ブロックチェーンに興味を持ったことから、業界未経験ながらも全くの異業種から幻冬舎へ2019年より転職。あたらしい経済編集部では記事執筆の他、音声収録・写真撮影も担当。

「あたらしい経済」編集部
記者・編集者
ブロックチェーンに興味を持ったことから、業界未経験ながらも全くの異業種から幻冬舎へ2019年より転職。あたらしい経済編集部では記事執筆の他、音声収録・写真撮影も担当。

合わせて読みたい記事

【5/7話題】ロビンフッドが米SECから強制措置の警告、JPYCが電算システムから資金調達など

ロビンフッドが米SECから強制措置の警告、暗号資産取引の提供で、米コインベースが集団訴訟に直面、未登録証券の販売と無認可ブローカー運営の指摘で、日本円ステーブルコイン「JPYC」、J-KISSで電算システムから資金調達、ビットコイン開発者にエドワード・スノーデンが警鐘鳴らす、プライバシー強化は急務、米ブロック、ビットコイン製品の粗利10%で毎月BTC購入へ、ムーンペイ、ペイパルアカウントで暗号資産の購入が可能に。米ユーザー向け、アーベ(AAVE)、v4開発に向け温度感チェック実施へ、アニモカがビットコインベースのプロジェクト展開へ、分散型プロトコル「OPAL」上で