カナダのVersaBank(ヴァーサバンク)が銀行預金を1対1ペッグさせるデジタル通貨「VCAD」の発行を計画

カナダのVersaBankが銀行預金を1対1ペッグさせるデジタル通貨「VCAD」の発行を計画

カナダのVersaBank(ヴァーサバンク)がカナダドルの銀行預金を1対1でペッグするデジタル通貨「VCAD」を発行する計画を2月24日に発表した

ヴァーサバンクは、カナダの大手暗号資産運用会社3iQと、カナダのブロックチェーン開発企業メイブンネット(Mavennet)との合弁会社であるステーブルコープ(Stablecorp)と戦略的パートナーシップを締結し、「VCAD」の商業化を開始していく予定とのこと。

「VCAD」は、ヴァーサバンクの高効率な企業間取引モデルに沿って、既存のデジタル預金契約をスマートコントラクトを利用して、金融仲介パートナーにカナダドルの預金と引き換えに発行されるようだ。

ヴァーサバンクのパートナーは、「VCAD」を個人や企業に直接提供し、企業や個人は「VCAD」を商業的に利用したり、いつでもカナダドルに交換したりすることができる。 「VCAD」は、ヴァーサバンクが現在、記録的な融資の増加を経験していることから、ヴァーサバンクにとって重要な低コストの新たな預金源となるとのこと。

またリリースには「VCADは北米の銀行が発行し、銀行預金を裏付けとした世界初のデジタル通貨となることが期待されていることから、現在市場に出回っているすべてのデジタル通貨の中で最高レベルの安定性と安全性を提供する必要がある」と記載されている。

VersaBankとサイバーセキュリティ子会社であるDRT Cyberの社長であるデイビット・テイラー(David Taylor)氏は「北米初の銀行発行のステーブルコインとして、VCADは、消費者や企業に、従来の通貨の変動性を伴わないデジタル通貨やブロックチェーンベースの資産の利点を、暗号資産の世界が長い間求めてきた価値を担保する資産の安全性とともに、採用して活用する能力を提供します。

VCADで商品やサービスを購入する消費者や企業は、これらの取引を実行する際に、デジタル通貨の正確な価値をようやく知ることができるようになります。ヴァーサバンクは約30年前に最初のデジタル銀行として誕生し、以来数十年にわたり、デジタルバンキングのパイオニア的存在であり続けてきました。

デジタル通貨は世界の決済システムの自然な進化であり、VCADの立ち上げは、当社のデジタルバンキング業務の自然な延長線上にあります。 当社のパートナーであるステイブルコープと協力して、この業界初の試みに取り組めることを誇りに思います」と述べている

ステーブルコープのCEOを務めるジャン・デスガーニュ(Jean Desgagne)氏は「ヴァーサバンクと提携し、従来の暗号資産市場の2つの大きな欠点であるボラティリティとセキュリティに対応したデジタル通貨を提供できることを大変嬉しく思います。

VCADは、カナダの公認銀行の預金という安全性だけでなく、発行または換金されたVCADは常にカナダドルと1対1の価値を持つという安心感を消費者に提供しています。

このような明確なメリットがあるため、デジタル通貨が金融取引の主流になるにつれ、VCADの需要が高まると確信しています」とコメントしている。

(images:iStocks/Ninja-Studio・Simon-Lehmann)

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あたらしい経済 編集部

「あたらしい経済」 はブロックチェーン、暗号通貨などweb3特化した、幻冬舎が運営する2018年創刊のメディアです。出版社だからこその取材力と編集クオリティで、ニュースやインタビュー・コラムなどのテキスト記事に加え、ポッドキャストやYouTube、イベント、書籍出版など様々な情報発信をしています。また企業向けにWeb3に関するコンサルティングや、社内研修、コンテンツ制作サポートなども提供。さらに企業向けコミュニティ「Web3 Business Hub」の運営(Kudasaiと共同運営)しています。

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