金属・鉱山業大手リオ・ティント(Rio Tinto)がブロックチェーンを活用したサスティナビリティソリューション「START」を発表

リオ・ティントがブロックチェーンを活用したサスティナビリティソリューション「START」を発表

金属・鉱山業大手リオ・ティント (Rio Tinto)がブロックチェーン技術を活用したサスティナビリティソリューション「START」を2月3日発表した。

「START」は同社のアルミニウム製品のサプライチェーンの透明化を実現し、その製品の来歴が確認できるようになることで、顧客に対し持続可能な製品の選択を提供するとのこと。

「START」ではアルミニウムの産地や来歴の他、その製造方法がESG(環境・社会・企業統治)に則った10の基準をクリアしているかが確認できる。なおこの10の基準はカーボンフットプリント(CO2排出量)、水の使用量、リサイクル率、エネルギー源、地域社会への投資、安全性、リーダーシップの多様性、事業の完全性、規制遵守、透明性である。

その基準を満たし製造されたアルミニウム製品は、「START」によって発行された「デジタル・サステナビリティ・ラベル」のQRコードを添付し市場に流通する。消費者は自身のスマートフォンでそのQRコードを読み込むことで持続可能な製品であることを確認し購入ができる。

なお「デジタル・サステナビリティ・ラベル」は、現在世界各地にあるリオ・ティントが管理するアルミニウムすべてに適用されているとのこと。

リオ・ティントのアルミニウム部門CEOであるアルフ・バリオス(Alf Barrios)氏は「STARTは、鉱山から市場に至るまでの透明性、トレーサビリティ、責任ある生産に関する新たな基準を設定した最初の製品として、アルミニウム業界にとって重要な一歩となります。私たちのビジョンは、お客様がリオ・ティントから購入したアルミニウムの持続可能性を消費者にアピールし、当社の責任ある生産による価値を十分に提供できるようにすることです」とリリースにてコメントしている。

編集部のコメント

リオ・ティントは、ロンドンとニューヨークの証券取引所に上場するRio Tinto plcと、オーストラリア証券取引所に上場するRio Tinto Limitedからなる二元上場会社で、英国に本社を置いています。同社では鉄鉱石、ボーキサイト、アルミナ、アルミニウム、銅、モリブデン、金、ダイヤモンド、石炭、ウラン、酸化チタン、ホウ酸塩、塩、タルクなどを取り扱っています。

リオ・ティントのウェブサイトによると「電気自動車からスマートフォンまで使われているアルミニウムは軽量かつ無限にリサイクルが可能です。責任を持って生産されたアルミニウムは将来求められている低炭素経済において重要な役割を果たすと信じています」と記載されています。

またリオ・ティントは自社のことを「世界で最も高品質で二酸化炭素排出量の少ないアルミニウムを製造しており、また二酸化炭素排出量は業界平均の60%以下である」と謳っています。

このようにリオ・ティントはESGに配慮した企業であることをより明確にするために「START」の導入を開始したものと思われます。

コメント:大津賀新也(あたらしい経済)

(images:iStocks/Kateryna-Bereziuk・SafakOguz)

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あたらしい経済 編集部

「あたらしい経済」 はブロックチェーン、暗号通貨などweb3特化した、幻冬舎が運営する2018年創刊のメディアです。出版社だからこその取材力と編集クオリティで、ニュースやインタビュー・コラムなどのテキスト記事に加え、ポッドキャストやYouTube、イベント、書籍出版など様々な情報発信をしています。また企業向けにWeb3に関するコンサルティングや、社内研修、コンテンツ制作サポートなども提供。さらに企業向けコミュニティ「Web3 Business Hub」の運営(Kudasaiと共同運営)しています。

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