米スクエアが2030年までに温室効果ガス排出量ゼロ計画とビットコイン・クリーンエネルギー・インベストメント・イニシアチブ設立を発表
スクエア(Square)が2030年までに業務上の温室効果ガス排出量をゼロにする計画とビットコイン・クリーンエネルギー・インベストメント・イニシアチブ(Bitcoin Clean Energy Investment Initiative)の設立を12月8日に発表した。
スクエアの2030年までに業務上の温室効果ガス排出量をゼロにする計画では、国際的に認可されている温室効果ガス(GHG)プロトコルのScope3を含めて排出量の算定・報告を行っていくようだ。温室効果ガス排出量の報告ステップとしてScope1、Scope2、Scope3があり、Scope1は企業の温室効果ガス直接排出量、Scope2はエネルギー起源間接排出量、Scope3はその他間接排出量となっている。
またスクエアはビットコインのエコシステム内で自然エネルギーの採用と効率化を推進する企業を支援するために、ビットコイン・クリーンエネルギー・インベストメント・イニシアチブを設立し、そこへ約10億4,000万円(1,000万ドル)を拠出した。さらにスクエアはビットコイン投資などで得た利益をこのイニシアチブへ再投資する意向を示している。
スクエアのCFOを務めるアムリタ・アフジャ(Amrita Ahuja)氏は「温室効果ガス排出量ゼロの貢献者になることは、私たちの経済的エンパワーメントの目的と一致しています。環境を危険にさらすことは、最終的には世界中の十分なサービスを受けていないコミュニティを不釣り合いに危険にさらすことになります」とコメントしている。
スクエアの創業者兼CEOのジャック・ドーシー(Jack Doresy)氏は「私たちは、暗号資産が最終的にはクリーンな電力で完全に動くようになると信じており、温室効果ガス排出量を減らし世界的に自然エネルギーの採用を推進しています。公表されている推計によると、ビットコインはすでにかなりの量のクリーンエネルギーを消費しており、スクエアの投資イニシアチブがこの再生可能エネルギーへの転換を加速させることを期待しています」とコメントしている。
編集部のコメント
リリースによれば、スクエアは企業のESGへの取り組みを分析するツールなどを提供するウォーターシェッドと提携し、温室効果ガス排出量の測定と削減のための継続的なサポートを提供しているようです。ウォーターシェッドはスクエア、ストライプ(Stripe)、エアビーアンドビー(Airbnb)、トランスファーワイズ(TransferWise)、ショッピファイ(Shopify)などとも提携して、プログラムを作成しています。
コメント:竹田匡宏(あたらしい経済)
(images:iStock/Panuwat-Sikham・inkoly)