機関向けステーブルコインサービスを拡充
米金融サービス大手のバンク・オブ・ニューヨーク・メロン(The Bank of New York Mellon Corporation:BNY)が、ステーブルコイン発行企業のサークル・インターネット・グループ(NYSE: CRCL)との提携を拡大し、機関投資家向けのステーブルコイン対応サービスを強化すると6月29日に発表した。USDCはBNYのデジタル資産カストディ基盤に統合される最初のステーブルコインとなる。
今回のサービス強化により、BNYの顧客はデジタル資産カストディ・ウォレット内でUSDCを保有・移転できるようになるほか、BNYを通じてサークルに対し、米ドルをUSDCに転換する「ミント(発行/鋳造)」と、USDCを米ドルに償還する「バーン(焼却)」の指示を出せるようになる。BNYは従来からUSDC準備資産の主要カストディアンを務めてきたが、この機能拡張により、法定通貨のカストディとデジタル資産のカストディが単一の機関向け枠組みの中で直接つながる形になる。同社は今後、対応するステーブルコイン発行体を増やし、デジタル・キャッシュ関連の業務範囲も広げていく方針だ。
BNYの最高製品・イノベーション責任者であるキャロリン・ワインバーグ(Carolyn Weinberg)氏は、デジタル資産が金融市場に組み込まれていく中で、従来型システムとブロックチェーン基盤のシステムをシームレスにまたぐインフラが機関投資家には必要だと述べ、今回の機能拡張は顧客がBNYに期待する運用規模・信頼性・強靭性を保ちながら資金移動の選択肢を広げるものだと説明した。
一方、サークルの最高商務責任者カッシュ・ラザギ(Kash Razzaghi)氏は、BNYが機関投資家向け金融の最前線に常に位置してきたことを踏まえ、新サービスの最初の対象としてUSDCが選ばれたことは、サークルが当初からUSDCに組み込んできた規制対応の厳格さを反映していると述べた。同氏はまた、今回の提携拡大が長年続く両社の関係における新たな章であり、BNYの顧客が既に信頼を寄せるインフラの中でオンチェーン資産と伝統的資産の橋渡しが可能になると語った。
なおBNYは近年、ブロックチェーンやデジタル資産関連の取り組みを強化している。昨年11月にはステーブルコイン発行者向けの準備資産保有を支援するマネーマーケットファンド「バンク・オブ・ニューヨーク・ドレファス・ステーブルコイン・リザーブ・ファンド(BNY Dreyfus Stablecoin Reserves Fund:BSRXX)」を提供開始した。
また今年1月には、機関投資家向けに預金残高をブロックチェーン上で表現する「トークン化預金」機能を提供開始している。
BNYは2026年3月末時点で59.4兆ドルの資産をカストディ・管理下に置き、2.1兆ドルの資産を運用している、創業240年超の金融サービス企業だ。フォーチュン100企業の9割超、世界の大手銀行トップ100のほぼ全てを顧客としていることを発表している。
参考:発表
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