スイスのアミナバンク、パクソスのUSDGを導入。デジタルドル基盤「GDN」へ参画へ

アミナバンクがUSDG導入

スイスの暗号資産(仮想通貨)銀行アミナバンク(AMINA Bank:以下、アミナ)が、パクソス(Paxos)の米ドル建てステーブルコイン「USDG」の取扱い開始を12月2日に発表した。それに合わせ、アミナはUSDGのカストディ、取引サービス、ならびに報酬プログラムを提供メニューに追加するという。

USDGは、パクソスの関連会社でありシンガポール金融管理局(MAS)の監督下にある「パクソス・デジタル・シンガポール(Paxos Digital Singapore)」が発行する米ドル裏付け型ステーブルコインだ。準備資産は主に米短期証券で構成され、発行残高と1:1で保全される仕組みだという。

同社はこれまでにUSDT、USDC、EURC、RLUSDなど複数のステーブルコインの取扱いを行っており、今回のUSDG追加により選択肢がさらに広がる形となる。

アミナは今回の統合にあわせて、ステーブルコインの相互運用基盤として構築されている「グローバル・ドル・ネットワーク(Global Dollar Network:GDN)」への参加も発表した。GDNは規制された金融機関や取引プラットフォームが加盟するネットワークで、デジタルドルの流通や接続性を高めることを目的としている。ネットワークには、ロビンフッド(Robinhood)、クラーケン(Kraken)、オーケーエックス(OKX)、ギャラクシー(Galaxy)、アンカレッジ(Anchorage)、ブリッシュ(Bullish)などの事業者が参加している。

アミナによると、USDGの取扱い開始とGDNへの参加により、同行のプロフェッショナルおよび機関投資家は、規制された金融機関間でより深い流動性と相互運用性にアクセスできるようになるという。またアミナはUSDG保有者を対象に、最大年率4%の報酬を付与するとしている。

なおアミナは、スイス金融市場監督機構(FINMA)による銀行免許を取得した暗号資産銀行で、アブダビ、香港でもライセンスを保有して事業を展開している。また11月3日にはEUへの事業拡大を発表した。同社の完全子会社アミナ・オーストリアAG(AMINA Austria AG)がオーストリア金融市場庁(FMA)から、EU(欧州連合)の「暗号資産市場規制(MiCA/MiCAR:Markets in Crypto Assets Regulation)」ライセンスを取得したことを明らかにしている。

同社は、規制に準拠した形でステーブルコインの利用拡大に取り組む姿勢を示しており、今回の統合はその一環だとしている。

 

参考:アミナ・バンク
画像:iStocks/Svetlana-Borovkova

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あたらしい経済 編集部

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