ストラテジーが14.4億ドル規模の準備金設定、ビットコイン追加購入も

Strategyが米ドル準備金設定、BTC追加購入も

上場企業によるビットコイン(BTC)の保有数で世界第1位のストラテジー(Strategy)が、14.4億ドル(約2,242億円)規模の米ドル準備金(USD Reserve)を設定したと12月1日に発表した。

この米ドル準備金は、ストラテジーの優先株式の配当および、未払債務の利払いを支援するために設定されたとのこと。

また同準備金は、ストラテジーのATMプログラムを通じたクラスA普通株式の売却収益を原資として調達されたという。なおATMプログラムとは、企業が市場価格に応じて柔軟に株式や優先株を発行し、効率的に資金を調達する仕組みだ。

ストラテジーによると、少なくとも12カ月分の配当を賄うのに十分な米ドル準備金を維持する必要があるという。また将来的には、24カ月以上の配当をカバーできる水準を目標に、時間をかけて米ドル準備金を強化していく方針としている。

ストラテジーの社長兼CEOフォン・レ(Phong Le)氏は米ドル準備金の設定について、「ストラテジーは現在65万BTCを保有しており、これは今後存在する2,100万BTCの約3.1%に相当します。(中略)当社は現在、21カ月分の配当をカバーする米ドル準備金を設定しました。この準備金を配当の支払いに使用し、時間をかけて増やしていく予定です」とコメントした。

ヤフーファイナンス(Yahoo Finance)のデータによると、今回の発表と同日にストラテジーの株価は前日比8%超安の157ドル付近まで下落した。

ちなみに、ストラテジーは11月17日から11月30日までに、130BTCを約1,170万ドル(約18.2億円)で購入。手数料と経費を含む1BTCあたりの取得額は約8万9,960ドル(約1,401万円)となっている。

これにより同社のビットコイン総保有数は11月30日時点で、合計約65万BTCとなった。手数料と経費を含む取得総額は約483億8,000万ドル(約7.5兆円)となっており、1BTCあたりの平均取得額は7万4,436ドル(約1,159万円)とのこと。

なお、記事執筆時点のビットコイン価格は約8万6,623ドル(約1,349万円)となっている(12月2日17:20 CoinMarketCap調べ)。 

 

参考:ストラテジー
画像:iStocks/Myvector

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一本寿和

「あたらしい経済」編集部
記事のバナーデザインを主に担当する他、ニュースも執筆。
「あたらしい経済」で学んだことを活かし、ブロックチェーン・NFT領域のバーチャルファッションを手がけるブランド「JAPAN JACKET」を2021年10月より共同創業。

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