大手金融機関が24時間対応を続けて発表
世界最大の金融・商品デリバティブ取引所であるCME(シカゴマーカンタイル取引所)を運営するCMEグループ(CME Group)が、暗号資産(仮想通貨)先物およびオプションの24時間365日取引を開始する計画を10月2日に発表した。開始は2026年初頭を予定している。
CMEグループによると、今回の対応により暗号資産先物とオプションはCMEの電子取引プラットフォーム「グローベックス(CME Globex)」上で常時取引が可能となる。ただし週末には最低2時間のシステムメンテナンス時間を設ける。また金曜夜から日曜夜にかけて行われた取引については翌営業日の日付として処理されるという。
CMEグループは金利、株価指数、外国為替、エネルギー、農産物、金属などの幅広い資産クラスに加えて暗号資産の先物・オプション取引を展開している。グローベックスを通じた電子取引やブローカーテック(BrokerTec)、イービーエス(EBS)といったプラットフォームを運営している。
なおCMEグループの暗号資産デリバティブ市場は2025年に過去最高の取引規模を記録している。9月18日時点の未決済建玉は390億ドル(約5兆7,800億円)に達したほか、8月の平均未決済建玉は33万5,200件と前年同期比で95%増加した。また8月の平均日次出来高は41万1,000件で前年同期比230%増となっている。さらに9月第4週には暗号資産関連商品の大口建玉保有者が1,010以上に達したという。
また9月29日には、米金融大手のシティ(Citi)も米国および英国の機関投資家向けに24時間365日のクロスボーダー即時決済機能を段階的に提供することを発表した。ブロックチェーン基盤の「シティ・トークンサービス(Citi Token Services)」と「24/7 USD Clearing」を統合し、世界中のシティおよび非シティ口座間でほぼ瞬時に米ドルの決済取引を開始し、流動性を管理できるようになるという。
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— CME Group (@CMEGroup) October 2, 2025
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参考:CMEグループ・シティ
画像:iStocks/monsit