クラーケン、プロップトレーディング企業ブレイクアウト買収

KrakenがBreakout買収

米暗号資産(仮想通貨)取引所クラーケン(Kraken)が、評価ベースのプロップトレーディング(自社の自己資金を用いた取引)を提供するブレイクアウト(Breakout)を買収したと9月4日に発表した。買収は9月1日付で完了しており、買収額は明かされていない。

ブレイクアウトでは、トレーダーのリスク管理力、戦略の一貫性、市場の変動下での判断力など実践的なスキルを基準に評価を行い、評価を通過したトレーダーに資本を提供している。

一定のドローダウン(資産残高の下落幅)を超えずに安定した成績を維持できたトレーダーには、取引に使用できる運用枠(名目資本)として最大20万ドルが提供されるという。また評価を満たしたトレーダーには資金提供口座が付与され、取引で得た利益の最大90%をオンデマンドで直接受け取れるとのこと。

今後ブレイクアウトは、クラーケン提供の上級トレーダー向け取引プラットフォーム「クラーケンプロ(Kraken Pro)」に統合される予定とのことだ。この統合により、クラーケンの適格ユーザーはブレイクアウトの機能にシームレスにアクセス可能になるという。

クラーケンは今回の買収を通じて、トレーダーのスキルに基づいて資本を配分する仕組みを整備し、実力を正当に評価するシステムの強化を目指すとしている。

なおクラーケンは8月20日、イスラエル拠点のノーコード型自動取引プラットフォーム「キャピタライズドットエーアイ(Capitalise.ai)」の買収を発表した。この買収を通じて、クラーケンプロにキャピタライズドットエーアイの自然言語ベースの戦略構築機能が段階的に導入されるとのことだ。

参考:クラーケン
画像:iStocks/ivanmollov・Pict-Rider

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一本寿和

「あたらしい経済」編集部
記事のバナーデザインを主に担当する他、ニュースも執筆。
「あたらしい経済」で学んだことを活かし、ブロックチェーン・NFT領域のバーチャルファッションを手がけるブランド「JAPAN JACKET」を2021年10月より共同創業。

「あたらしい経済」編集部
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