SECと協力し、米国の暗号資産規制整備進める
米商品先物取引委員会(CFTC)が、「クリプト・スプリント(Crypto Sprint)」を開始すると8月1日に発表した。
クリプト・スプリントは、大統領のデジタル資産市場作業部会の報告書に挙げられた推奨事項を実施するための取り組みである。
CFTCの代理委員長のキャロライン・D・ファム(Caroline D. Pham)氏は、「CFTCは、トランプ大統領の『アメリカを暗号資産の首都にする』というビジョンを実現するため、迅速に行動している」と述べ、SECのポール・アトキンス(Paul Atkins)委員長及びヘスター・パース(Hester Peirce)委員と緊密に協力し、「プロジェクト・クリプト」を推進すると宣言。
また「規制の明確化によりデジタル資産市場におけるイノベーションを促進することは『暗号資産の黄金時代』への重要な一歩になる」とファム氏はコメントしている。
ドナルド・トランプ(Donald Trump)大統領は今年1月、暗号資産(仮想通貨)の新規制を整え、国家的な暗号資産準備金創設を検討するための作業部会を設立した。
この作業部会は、財務長官、SECおよびCFTCの委員長、その他の政府機関の長官らで構成されており、デジタル資産の規制枠組みの策定が任務となっている。その対象には、米ドルにペッグされることが多い暗号資産の一種であるステーブルコインも含まれる。
また「連邦政府が法執行活動を通じて合法的に押収した暗号資産を基に、国家的なデジタル資産の準備金を創設および維持する可能性を評価する」ことも作業部会の任務とされている。
SECのアトキンス委員長が7月31日に開始を宣言したプロジェクト・クリプトは、証券規則を現代化し、米国金融市場のオンチェーン化を推進する動きだ。
プロジェクト・クリプトでは、大統領作業部会の提言を迅速に実行し、米国から撤退した暗号資産企業の呼び戻しや、新規参入企業への支援を促進する方針だ。
参考:発表
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